【ACT18日】 オーストラリアで留学生に英語教育や職業訓練(VET)を提供しようとする教育機関に対し、新たな規制が導入される。
アルバニージー政権は、移民制度の問題点を指摘した厳しい調査報告を受け、留学生向け教育機関の新規登録を12か月間停止する方針を打ち出した。「ニクソン・レビュー」とも呼ばれる「オーストラリアのビザ制度の悪用に関する迅速調査」では、留学生ビザの仕組みが悪用されているなど、制度の重大な脆弱性が明らかになった。
これを受け政府は18日、留学生向け教育機関・コースの登録制度(CRICOS)への新規申請を12か月間停止すると発表した。CRICOSは、留学生向けの教育機関やプログラムの登録を管理する制度である。また、職業教育訓練(VET)の国家規制機関であるASQAへのコース登録申請も同様に停止対象となる。ただし、公立学校やTAFE、いわゆる「Table A大学」などの公的教育機関からの新規申請は対象外とされる。
今回の措置は、ニクソン・レビューや2023年の移民制度見直しを受け、ASQAが既存申請の処理と制度の信頼性向上に取り組む時間を確保する狙いがある。
ジュリアン・ヒル市民権担当補佐大臣は、オーストラリアが留学先として成功を維持するためには「質・信頼性・学生体験への重視」が不可欠だと述べた。「政府は、本物の留学生を歓迎するとともに、国際教育分野の信頼性と持続可能性の強化に取り組んでいる」と強調した。
さらに、「VETや英語教育(ELICOS)分野での新規登録停止は軽い判断ではないが、新規参入業者の質や市場の過密状態への懸念に対処するために必要だ」と説明した。「学生数の伸びが落ち着いているにもかかわらず、新規参入が急増している現状は疑問を抱かせる」とも述べた。
政府は、ワンネーション党や野党連合が移民数と住宅問題の関連を強調する中、国際教育制度の強化を進めている。この問題はSA州の選挙や、NSW州ファラー選挙区でも争点となっており、野党党首のアンガス・テイラー氏も移民数を住宅供給に連動させる方針を示している。
政府は昨年、「教育関連法改正法(2025年)」を成立させ、新規登録停止の法的根拠を整備していた。ASQAは今回の停止期間を利用し、新規参入業者の適格性や、VETおよびELICOS分野における市場の過密状況を評価する。
なお、すでに登録されている教育機関については、同一コースの実施場所追加や、後継コースの新規登録申請は引き続き可能とされる。
ソース:news.com.au – Registrations to teach international students in Australia to be paused for 12 months