【ACT28日】 詐欺によって数千ドルを失ったオーストラリア人に対し、連邦政府の新たな計画のもとで救済措置が講じられる可能性がある。
連邦政府の新提案によれば、詐欺で最大3000豪ドルまでの損失を被った人は、自動的に返金を受けられる可能性がある。この計画は財務省が木曜日に公表したもので、銀行、通信事業者、その他のデジタルプラットフォームに対し、自社サービスを通じて発生した詐欺被害について返金を義務付ける内容となっている。
ダニエル・ムリノ副財務相は、この計画について「理にかなっている」と述べ、3000豪ドル未満の詐欺は件数としては多い一方、被害総額に占める割合は小さいと説明した。「詐欺は日常的な取引の中で人々に影響を与える陰湿な犯罪であり、本来安心できる場面で被害が起きている」と彼はABCラジオで語った。
また、「詐欺であることが確認できれば、消費者に自動的に支払いが行われる仕組みを提案している」と述べた。さらに、小額の案件が紛争解決プロセスに大量に持ち込まれることを防ぐ狙いもあり、「何万件ものケースが処理を圧迫すれば、コスト増大や遅延につながる」と指摘した。
この提案は、財務省のより広範な「詐欺防止枠組み」の一部であり、投資詐欺やロマンス詐欺などの高額(数十万豪ドル規模)の案件には適用されず、別の手続きで処理される予定だ。オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)によると、2025年にオーストラリア人が詐欺で失った金額は約21億8000万豪ドルにのぼる。被害の中央値は約400豪ドルで、高齢者が特に被害を受けやすいとされている。また、先住民や文化・言語的に多様なコミュニティでも、比較的高い被害額が報告されている。
この返金制度は、2024年に英国で導入された制度に類似しており、最大4万8000ポンド(約9万豪ドル以上)の損失が補償される。ただし英国では、制度の対象は銀行などに限定され、SNSなどのデジタルプラットフォームは参加義務がない。
一方で、Metaは今年1月の提出書類で、ソーシャルメディア企業を制度に含めることは「消費者の警戒心を低下させる」と懸念を示した。ムリノ副財務相は、オーストラリアの制度は「一定数の利用者を持ち、年間売上が10億豪ドルを超えるすべてのデジタルプラットフォーム」に適用されると述べた。「詐欺対策には広範な対応が必要であり、システム全体を強固にすることが重要だ」と強調した。
また、この制度によって新たなリスクが生じないよう慎重に監視していくとし、「犯罪者がシステムを悪用して攻撃を増やすような状況は避けなければならない」と述べた。その上で、「比較的小額の取引に限定することで、バランスの取れた結果が得られると確信している」と語った。
ソース:news.com.au – Australian scam victims could be reimbursed up to $3000 under new federal government plan