【ACT9日】 元首相のスコット・モリソン氏は、新型コロナ対応における「重大な誤り」が、アンソニー・アルバニージー氏率いる労働党への選挙敗北につながったと認めた。
モリソン氏は『ザ・オーストラリアン』のポール・ケリー記者による新刊のインタビューで、WA州が697日間実施した厳格な州境封鎖に対し、連邦政府が法的措置で対抗した判断が、同州で強い反発を招いたと認めた。連邦政府は当時、実業家クライブ・パーマー氏による高等裁判所への提訴を支持したが、その後撤退。この対応が、2022年の連邦選挙で労働党が西オーストラリア州の4議席を獲得し、アルバニージー政権の過半数確保に決定的な影響を与えたと述べた。
モリソン氏は、この判断について当時の同州選出の同僚であるマティアス・コーマン氏とクリスチャン・ポーター氏の助言があったと説明した。「大きな間違いだった」と同氏は語った。「しかしマティアスとクリスチャンがそう助言した。グレッグ・ハントは慎重であるべきだと言っていたが、彼は少数意見だった。最初の段階では、WA州出身の閣僚からの反対はなかった。」
「だが、すぐにそれが大失敗だと分かった。事態を修正するため、(当時の州首相)マーク・マクゴーワン氏と協力した。労働党がこれを政治的に利用したことも理解できるし、マクゴーワン氏を責めるつもりもない」
また、当時首相補佐官を務めたベン・モートン元議員は、「首相がWA州の対応は誤りだと言っているという印象を与えてしまった」と指摘した。「州民がそれを受け入れるはずがなかった。判断を覆そうと動いたが、手遅れだった。この問題は、パーマー対WA州全体という構図で捉えられ、モリソン氏がパーマー側に立っているように見られてしまった」
当時、WA州の厳格な州境封鎖は大きな論争を呼び、モリソン氏とマクゴーワン州首相はたびたび対立していた。2021年には、ワクチン接種率が80%に達した後も封鎖措置を維持する方針に対し、モリソン氏は「国益に反する」と批判。「ゼロコロナ」政策は国家内閣での合意やモデル分析にも反していると主張していた。
さらに2022年には、WA州民を原始人になぞらえたとも受け取られる発言で反発を招いた。「まるで映画『クルードさんちのはじめての冒険』のようだ。洞窟にとどまりたい者もいれば、新しい世界に向き合おうとする者もいる」とテレビ番組で語っていた。
しかし今回、モリソン氏は立場を転換し、州境封鎖は合理的だったとの認識を示した。「今は見方が違う」とし、「結果的にWA州の州境措置は理にかなっていたと思う」と述べた。WA州は地理的に隔離されているため、国内経済への影響が比較的少なく、他州間の州境とは事情が異なっていたと説明した。
マクゴーワン政権の厳格な対策は批判もあったが、結果として同州はパンデミックの深刻な影響を回避。州首相は一時、支持率90%を超える高い人気を誇り、2021年の州選挙では自由党と国民党が大敗した。また2024年に公表されたコロナ対応に関する最終報告書では、強権的な規制やワクチン義務化が「国民の信頼を損なった」と指摘されている。
マーク・バトラー保健相は当時、「今回の対応を検証し、成功と失敗の両方から学び、次のパンデミックに備える必要がある」と述べていた。
ソース:news.com.au – ‘Disaster’: ScoMo admits huge Covid mistake