【ACT24日】 多くのオーストラリア人女性が40代に入る頃、「ある2つのうちのどちらか」と診断されるケースが増えており、大きな疑問が浮上している。一般的に40代前半になる頃には、SNSのアルゴリズムが示す情報によって、自分は「更年期前段階(ペリメノポーズ)」か「ADHD」、あるいはその両方ではないかと考える女性が増えている。
スマートフォンに保存した動画や、長年説明のつかなかった症状を抱え、多くの女性が医師に答えを求めている。しかし専門家の間では、この2つの状態は中年期の女性において症状が似ているため、混乱や誤診につながる可能性があると指摘されている。
モナシュ大学のジェイシュリ・クルカルニ教授は、「実際にはペリメノポーズであるにもかかわらずADHDと診断された場合、その影響は深刻になり得る」と述べる。「すでに不安や興奮状態にある女性に刺激薬を与えると、症状を悪化させる可能性がある。睡眠にも影響が出て、他の症状もさらに悪くなる」
問題は、ホルモンの変化なのか、ADHDなのか、あるいはその両方なのかを見極めることにある。近年、ADHDの診断は急増している。ニューサウスウェールズ大学の研究によると、ADHD治療薬を使用するオーストラリアの成人の割合は、2016〜17年の0.35%から2.36%へと6倍以上に増加した。特に女性の増加が顕著で、現在では男性より女性のほうがADHD治療薬を使用する傾向にある。この背景には、30〜40代で初めて診断される女性の増加があるとされる。
一方で、ペリメノポーズの影響も深刻だ。医療体制の不備や職場での理解不足により、認知機能やメンタル面の症状に苦しむ女性が適切な支援を受けられていない。調査では、回答者の37%がペリメノポーズや更年期について「ほとんど、または全く知らない」と答え、40歳未満ではその割合が62%に上った。また、多くの女性が医師に軽視されたり否定された経験を語っており、適切な医療支援を受けるまでに最大5年かかるケースもある。約3割(28.7%)は、一般医の知識不足が最大の障害だと答えている。
クルカルニ教授は、女性は大きく3つのタイプに分けられると説明する。
1つ目は、ペリメノポーズの症状がADHDに似ているケース。この時期には抑うつ、不安、いわゆる「ブレインフォグ」(記憶力低下や集中困難)が現れ、ADHDのように見えることがある。ただし、この場合はADHDではなく、症状の見分けが不十分なために誤診されることがある。ADHDは本来、幼少期からの症状が継続している必要があり、40代で突然発症するものではない。
2つ目は、実際にADHDがあるが、幼少期に診断されず大人になってから判明するケース。特に女性は「ぼんやりしている」タイプとして見過ごされやすく、子どもの診断をきっかけに自身の症状に気づくことが多い。
3つ目は、もともとADHDがありながら対処してきた女性が、ペリメノポーズによるホルモン変化で症状が悪化するケースだ。この時期には脳内の変化が大きく、以前は対処できていたことが難しくなる。
これらを正確に見分けることは重要だ。ホルモン治療で改善する可能性があるにもかかわらず、不必要に刺激薬を長期使用することを防ぐためでもある。クルカルニ教授は、43歳の女性が集中力や意欲低下を訴えて受診した場合、幼少期からの明確なADHDの症状がない限り、まずエストロゲン療法を試すと述べる。それで改善すれば適切な治療と判断でき、効果がなければ別の可能性を検討すればよい。
一方で、誤ってADHDと診断され、短期的には効果があるように見える刺激薬を処方された結果、長期的に症状が悪化するケースもあると指摘している。
ソース:news.com.au – Secret question every 40-something woman is asking