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太平洋のサンゴ礁の死滅、加速される

 【キャンベラ8日AAP】ノースカロライナ大学が行なった最新の研究で、太平洋地域のサンゴ礁の死滅が、気候変動問題、病気、沿岸地域開発などにより、過去にない速さで進行していることが明らかとなった。

 同報告書によれば、厳重に保護されているグレートバリアリーフでさえ、管理がおろそかにされているフィリピンの海洋保護区域のサンゴ礁死滅進行度と大差がない被害が確認されているという。

 気候変動関連の影の大臣、ピーター・ガレット氏は、「グレートバリアリーフは我々の最大の自然遺産であり、ハワード政権が包括的な気候変動問題政策を打ち上げなかったためにその存在が脅かされている」と、連邦政府の同問題への取り組みの遅れを非難した。

 同氏によれば、グレートバリアリーフは世界最大のサンゴ礁であり、6万3千人の職を生み出し、国内経済に60億ドル近く貢献する大きな経済の原動力となっているという。インド・西太平洋地域には世界の4分の3に当たるサンゴ礁が存在し、この中の60%が2030年までに死滅すると予測されている。

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