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無実のパイロット、国に損害賠償請求

【ケアンズ28日AAP】   豪人パイロットのフレッド・マルテンス氏は、パプアニューギニアの首都ポート・モレスビーで14歳の少女に性的暴行を加えた事件で有罪となり、2006年から刑務所で服役した。しかしその後、マルテンス氏の家族は事件が発生した日にマルテンス氏が飛行中でポート・モレスビーにいなかったことを証明する飛行記録を入手したことで、裁判所は2009年、有罪判決を無効とする決定を下した。

無実の罪で刑務所に約2年9カ月収容されていたマルテンス氏は今週、豪政府に対して損害賠償4500万ドルを求めて訴訟を起こすとみられている。マルテンス氏の弁護士側は、豪連邦警察はマルテンス氏の飛行記録の証拠を故意にもみ消し、事件の真相を追及することよりもマルテンス氏を有罪にすることに躍起になっていたとしている。

マルテンス氏はパスポートを押収された上、オーストラリアで公判を待つ間、資金を凍結されていたため、パプアニューギニアに戻って裁判で争う準備をすることができなかったという。この件で、マルテンス氏は自身が経営していた数々の事業を失い、さらに資金を凍結されたためにパプアニューギニアでマラリアにかかった娘の治療ができず、娘を亡くしている。

 

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