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労働組合、就労ビザ457の改善を要請

【シドニー14日AAP】   運輸労働組合(TWU)は14日、就労ビザ457の悪用防止と改善を目指し、移民労働者らへの保護の強化を呼びかける全国キャンペーンの開始を発表した。

同組合の話では、悪徳な雇用主や移民あっせん業者らが同ビザを悪用し労働者を搾取しており、その被害者数は数千人に及ぶという。

被害者のひとり、ベトナム人のダング・ニュエンさん(25)は、自国で調理師をしていた。同ビザの取得と高収入の職を約束され、2万ドルを払ってオーストラリアに到着。しかし実際に斡旋された仕事は、シドニーのレストランで清掃作業員兼ペンキ塗りで、自給15ドルの仕事だった。そこで賃金引き上げを要望すると、即刻解雇されたという。あっせん業者に対し、あっせん料の返金を要請したが断られた。

同組合の「オージー・ワーク、オージー・ライツ」運動では、従業員を搾取する雇用主を通報する内部告発者への保護と、457ビザを利用する全雇用主の登録を義務付ける法律の成立を目指す。また、同組合はすべての政治家に対し、同運動を支持するようオンライン上の陳情書への署名を呼びかけている。一方、野党連合が政権を握ると状況がさらに悪化するのではと、懸念している。

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