【NSW1日】 ホームレス支援団体の「ホームレスネス・オーストラリア」が発表した最新統計によると、2021/22年から2023/24年にかけて、子どもを持つ家庭が緊急支援を求める件数が5%増加したことが分かった。生活が困窮する「働く世帯」が大幅に増加しているという。
同団体によると、調査対象期間に9万2,476人からの支援要請があり4,654人増加した。すでにホームレスの状態にあって支援を求めた家庭の数は11%増加した。また、賃金収入があるにもかかわらず支援を求めた家庭の割合は2年間で10.5%から12.1%に増加した。
ホームレスネス・オーストラリアによると、住宅危機と長年の需要増加に対しリソースが不足しているのが、ホームレス急増の主な原因だという。
パース拠点の支援団体、「セント・パトリックス・コミュニティ・サポート・センター」のピウ氏は、「前例のない需要に直面していると述べ、「働く世帯」が初めてホームレスの問題に直面している」と報告している。
ピウ氏によると、同団体がケアの対象としている25%、また緊急支援を求めている人の43%は子どものいる家庭で、現在、少なくとも92人の子どもたちが車やテントなどで寝泊りしているという。
ホームレスネス・オーストラリアのコルビン代表は、オーストラリアのホームレス危機は社会的・経済的な問題と警鐘を鳴らし、「問題解決に向けた行動を取って当然だ」と述べた。同団体は、政府に対し、「全国住宅・ホームレス計画」の策定、公営住宅の割合を住宅全体の10%に引き上げるための投資、先住民団体への資金増額を求めている。
ソース:news.com.au-Alarming increase in Australia’s ‘working poor’ slipping into homelessness, Homelessness Australia data shows