【QLD2日】 QLD州政府は、電動キックボード(Eスクーター)や電動自動車(Eバイク)の安全性に対する懸念の高まりをうけ、これらの使用を全面的に禁止することを含め検討していることが分かった。同州での実施が決まれば、他州もこれに続く可能性が出てきた。
QLD州のミッケルバーグ交通相は、現在実施中の見直しの中で、規制を大幅に変更する用意があると述べた。電動モビリティー製品に関する規制やリスクについて、「地域社会の懸念」が幅広くあるとして、全面禁止も辞さない構えだ。
国内では、先月初めにシドニーで14歳の少年がEバイクの事故で死亡。また、昨年10月にはゴールドコーストで家族とEバイクに乗っていた9歳の少年が車にはねられて死亡した。さらに先月には、ブライビー島で79歳の女性が車と衝突し死亡している。パースでは、17歳が運転するEバイクにはねられて看護師が死亡し、少年が過失致死罪で起訴されたばかり。
デイリー・テレグラフ紙によると、シドニー西部ウエストミード小児病院では、EバイクやEスクーターの事故による負傷の件数が2023年の6件から2024年には24件に急増。これらの大半は、静止している車や走行中の車に衝突する事故だった。
QLD州政府は今年5月、Eバイクの使用に関する調査を発表しており、最終報告書は来年3月に提出予定となっている。
スウィンバーン工科大学の未来都市モビリティ研究者のディア教授は、「子どもたちがこうした電動の乗り物を、ほぼ規制のない状況で使っているのは理解できない」と述べ、これらの機器はおもちゃではないと指摘。時速45キロまで加速できるものもあり、シェアライド用の商用プログラムと同じように、ヘルメット着用や走行エリアに関する規制が必要だと訴えた。
ソース:news.com.au-‘Total ban’: State’s big move on e-bikes