【ACT6日】 オーストラリアでは、偏見が「恐ろしいほど急増」していると、人種差別防止担当コミッショナーが警告している。技術移民の人たちは、生活のあらゆる場面で壁にぶつかっており、制度的かつ構造的な人種差別がオーストラリアの経済と生活の質を制限していると指摘している。
人種差別防止担当コミッショナーのシバラマン氏は、全国記者クラブで講演を行い、「構造的な人種差別は、単なる人種差別的な中傷や嫌がらせを超えたもの」とした上で、「ただ、これらも十分に人を傷つけるものだ」と指摘した。
さらにシバラマン氏は、「人種差別も個人の偏見にとどまらず、法律や政策、制度、そして根付いた社会規範が一貫して人種に基づく不利な結果を生み出している」との考えを示した。その上で、女性や労働組合、支援者が声を挙げて法律を変えてきたとし、平等や正義を求める感覚こそが構造的人種差別に必要と訴えた。
講演ではまた、依然として続いている先住民族に対する人種差別や、現代のオーストラリア社会に適応するうえで移民が直面していること、ガザでの戦争が国内コミュニティに与えている影響などについても言及した。
ソース:news.com.au-‘Terrifying surge’: Race Discrimination Commissioner calls out festering hatred