生活

屋内でも子どもの花粉症リスクを高める可能性

【NSW3日】   毎年数百万人のオーストラリア人を悩ませる花粉症は、特に子どもの場合「風邪」と誤診されやすいことが分かった。

春の到来とともに、くしゃみや目のかゆみ、鼻水といった季節性アレルギーが多くの人々を襲う。花粉症は一般的に大人に多いと考えられがちだが、5歳未満の子どもも発症することがあり、その症状はしばしば風邪と混同される。製薬会社Zyrtecが委託した新たな調査によると、オーストラリアの保護者の94%が花粉の侵入を防ぐ工夫をしている一方で、約3分の1は花粉症シーズン中に掃除の頻度を増やしていない。Zyrtecがシドニーの家庭で実施した検査では、花粉やカビなどのアレルゲンが枕、カーペット、照明器具など日常的な物品に付着していることが判明。窓枠や暖炉の周囲に特に高濃度で見つかったという。

花粉研究者のキラ・ヒューズ博士は「季節性アレルギーは人口の約25%に影響している」と指摘。特に9月から11月にかけて、植物が一斉に花粉を放出するため症状が悪化すると説明した。子どもにおいては、92%の保護者がくしゃみや咳、鼻水などの症状を確認しているが、3分の2は「風邪」と考え、アレルギーを疑う親はわずか11%にとどまる。ヒューズ博士は「屋内でもアレルゲンは衣類や家具、玩具に付着して蓄積する。掃除や洗濯を春に合わせて増やすことが重要」と注意を呼びかけた。

また、子どもの場合は免疫システムが未発達なため大人より症状が重くなる傾向があり、治療が遅れると長期的な不快症状を抱える恐れがあると指摘。発熱があれば風邪やウイルス感染を疑うべきだが、数週間から数か月続く場合は花粉症の可能性が高いとした。

Zyrtecは保護者と子どもに花粉症を分かりやすく伝えるため、防水仕様の絵本「Zach and Zoe: Hide and Sneeze」を制作。薬局でZyrtec購入者に無料配布している。

ソース:news.com.au – Common mistake parents make could increase chance of hayfever in children

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