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通信障害で死者 オプタス、再発防止へ外部調査

【ACT24日】   通信大手オプタスは、数百人の利用者が緊急通報番号「000(トリプルゼロ)」に接続できなかった重大な通信障害について責任を認め、スティーブン・ルー最高経営責任者(CEO)が深い遺憾の意を表明した。今回の障害は3名の死亡事案に関連している。

ルーCEOは9月18日に発生した障害について水曜日に声明を発表し、「必要なときに緊急通報に接続できず、命を落とされた方々に対し、言葉では言い尽くせないほど申し訳なく思う」と述べた。障害はSA州で午前0時30分ごろ、予定されていたファイアウォールのアップグレード作業中に発生し、約13時間にわたって続いた。通常の通話には大きな影響がなかったが、約600件のトリプルゼロ通報が不通となり、被害はWA州、NT準州、NSW州にも広がった。

社内の予備調査によれば、原因は既定の手順を逸脱したことにあるという。ルーCEOは「過去に成功したアップグレードで踏襲されていた手順が、今回の初日に実施されなかった」と説明し、最初に行うべきコアネットワークからの通話迂回が行われなかったと認めた。不通となった631件のうち、86件は最終的にオプタス回線経由で接続し、65件はテラスラやTPGなど他社回線へ切り替えることで接続に成功した。一方で約480件は通報できなかった。

この事態を受け、オプタスは元NBNディレクターのケリー・ショット博士を任命し、障害に関する独立調査を主導させることにした。。報告書は公表される予定である。オプタスはすでに、緊急通報の失敗に関する顧客報告に対して強制的なエスカレーションプロセスを新導入し、全国の通報件数や不通率を24時間体制で監視しているという。

オプタスは2023年にも2,145件に影響する同様の障害を起こしており、当時政府からの18の勧告を受け入れていた。今回の障害はオプタスが2019〜2023年にかけて行った不当販売行為を巡るオーストラリア競争消費者委員会(ACCC)の訴訟判決と同日に重なった。

ソース:news.com.au – Optus CEO apologises after triple-0 failure

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