【NSW17日】 ボンダイ・ビーチで起きた銃撃事件を受け、NSW州政府が銃所有に関する法的な抜け穴を塞ごうとしている中、シドニーで最も多くの銃所有者を抱える地域が警察の統計により判明した。
カムデンでは、2,621人の所有者が合計9,956丁もの合法銃を保有しており、1人あたり平均3.7丁の銃を所有している計算になる。NSW州はオーストラリアの中でも「銃の州」とされており、登録されている銃器は110万丁以上と、国内の他州を大きく上回っている。
14日に起きたボンダイの大量殺傷事件で死亡したとされるサジド・アクラム容疑者は、自身の名義で6丁の銃を合法的に登録しており、2025年7月時点でNSW州にいる25万4,992人の登録銃所有者の1人に過ぎなかった。しかし、彼の銃の保有数は、シドニーの他の一部の個人所有者と比べると少ない方だ。
2025年7月の記録によれば、西部郊外パンチボウルでは1人が226丁の銃を所有しており、東部のチフリー〜ラ・ペルーズ地域では別の1人が295丁を所有していた。カムデンに続き、シドニーで銃所有者が多い郊外には、北西部のウィンザー(2,232人)、南西部のリバプール(2,010人)、ウェントワースビル(1,248人)、マルーブラ(1,123人)などが含まれる。
この事態を受け、NSW州のクリス・ミンズ州首相は、クリスマス前に銃規制改革を成立させるため、来週、州議会を緊急招集することを決めた。州首相は、NSW州警察は地域社会への脅威と疑われる、あるいは恐れがある銃所有者の免許を日常的に取り消しているものの、異議申し立てが認められやすいという抜け穴があると指摘した。
州内の地方部では、銃の所有数はさらに急増している。NSW州セントラル・テーブルランズにあるバサーストは、州内で最も銃所有者が多く、3,683人以上が登録されており、次いでゴールバーンが3,338人となっている。
オーストラリア国民の手に渡っている銃器の膨大な数を受け、アンソニー・アルバニージー首相も国家内閣でこの問題を提起した。首相は、「個人が使用・所持できる銃の数に上限を設けることを含む、より厳しい銃規制が必要だ」と述べた。ミンズ州首相は、銃規制強化について協議するため、12月22日から23日にかけてNSW州議会を再招集する予定だ。
ソース:news.com.au – Sydney suburbs with the most guns revealed as NSW government moves to close legal loophole after Bondi shooting