【ACT15日】 オーストラリアと米国のパスポートの「力」が、世界的なランキングで低下していることが明らかになった。
最新の世界パスポートランキングでは、オーストラリアのパスポートの強さはやや弱まり、米国のパスポートはトップ10から外れた。この2025年版ランキングは、英国の移民コンサルタント会社のHenley and Partnersが発表したものである。
Henleyパスポート指数の創設者クリスチャン・H・ケーリン氏は、「世界の移動自由度の状況は非常に微妙にバランスが取れている」と指摘。「米国パスポートの過去10年間の力の低下は、単なるランキングの入れ替えではなく、世界的な移動自由度とソフトパワーの根本的な変化を示している。開放性と協力を重んじる国々が前進する一方で、過去の特権に依存する国々は取り残されつつある」と述べた。
ランキングによると、オーストラリアは過去1年間で4か国へのビザ免除アクセスを失い、パスポートの強さは前年の6位タイから7位タイに後退した。チェコ、マルタ、ポーランドと同順位で、オーストラリア人は185か国にビザなしで入国できる。一方、ニュージーランド人は186か国に入国可能である。
過去1年間でシンガポールが6か国同順位の状態から単独首位に躍進。シンガポール人は193か国にビザなしで入国でき、韓国190か国、日本189か国を上回った。ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、スペイン、スイスは4位タイに並ぶ。
ドナルド・トランプ政権下の貿易戦争と並行して、米国パスポートは初めてトップ10から外れ、12位となった。2014年の首位から、ブラジルと米国が互いに市民のビザ免除を拒否したことなどが影響している。中国、ベトナム、ソマリアも過去1年で米国人の入国を制限した。
Henley and Partnersによると、オーストラリアは実際には世界で最も不均衡なビザ制度を持つ国である。国際航空運送協会(IATA)のデータを用いた指標によれば、ビザ免除可能な国の数は多いものの、訪問者にビザなしで入国させる人数は極端に少ないという。
この指標で米国は2位、次いでカナダ、ニュージーランド、日本が続く。
ソース:news.com.au – Aussie, US passports slip in visa-free entry world rankings