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ネオナチ系反ユダヤ集会参加者が国外退去に

【ACT18日】   NSW州議会前のネオナチ系反ユダヤ集会に参加した南アフリカ出身の男性が、ビザを取り消され、国外退去となることが決まった。

マシュー・グルーター氏はビザの取り消しを受け、18日の朝までにオーストラリア当局により移民収容施設へ拘束された。トニー・バーク移民相は前日にビザ取り消しを正式に認め、「ビザ保持者は“客”であり、市民はこの国の“家族の一員”だ。家を壊し憎しみを振りまく客には帰ってもらう」と述べた。

土木技師であるグルーター氏は、約3年間インフルエンサーの妻とともにオーストラリアで生活していたが、本国の南アフリカに送還される見通しだとシドニー・モーニング・ヘラルド紙が報じた。

問題のデモは11月9日午前10時前、極右組織「ナショナリスト・ソーシャリスト・ネットワーク(NSN)」のメンバー60人以上が議会前に集まり、「ユダヤロビーを廃止せよ」と書かれた大型の横断幕を掲げて行われた。黒い服とサングラス姿の参加者は、ヒトラーユーゲントが用いたスローガンを唱え、自前のビデオグラファーによって記録されていた。さらに新たに施行されたヘイトスピーチ扇動禁止法に反対し、反ユダヤ的な陰謀論を叫んだ。

このデモは、NSW州警察が実施を許可しながら、指揮官や政府に事前報告していなかったことが判明し、政治的な混乱を招いた。警察は許可判断を認めたが、マル・ラニオン警察長官もクリス・ミンズ州首相も議会前でのデモについて事前通知を受けていなかったという。

ミンズ州首相はこの集団を強く非難し、「シドニーに住む誰もが、このような憎悪表現を人民の家(州議会)の階段で見せつけられるべきではない」と述べた。「彼らがこのように忌まわしく、差別的で社会を分断する行動を正当だと思っていること自体が恥ずべきことだ」と断じた。

ソース:news.com.au – Neo-Nazi protester Matthew Gruter detained after visa cancelled

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