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国勢調査にジェンダーと性的指向に関する質問を追加

【ACT25日】   2026年国勢調査では、性別や性的指向に関する質問が初めて追加され、オーストラリア社会の実態をより深く把握するための大幅な変更が行われる。

オーストラリア統計局(ABS)は来年の国勢調査で扱うテーマを発表し、16歳以上の国民に出生時に記録された性別と現在のジェンダーについて回答を求める方針を示した。ジェンダーに関する質問は、男性、女性、ノンバイナリー、その他のジェンダーなど、個人のアイデンティティや表現、経験に関する文化的概念を含む。また、性的アイデンティティや他者への性的指向についての質問も導入される。

これらの追加は、特にLGBTIQ+コミュニティに関する詳細なデータの必要性を指摘する声が、パブリックコンサルテーションによって寄せられたことを受けて盛り込まれた。国勢調査で得られる情報は、オーストラリア社会の全体像を示し、政府が全国で適切なサービスやプログラムを提供するための基礎となる。担当当局は、新たなデータによって多様性への理解が深まり、トランスジェンダーやジェンダー多様な人々の状況把握にも役立つと期待している。

国勢調査ゼネラルマネージャーのジェニー・テルフォード氏は、2026年8月11日の国勢調査に向けた準備の中で、今回のテーマ決定とデータ公開計画が重要な節目になると述べた。「2026年国勢調査では、ジェンダーと性的指向の新しい項目を追加し、新たなデータ需要に応えるため既存項目も更新することで、これまで以上に充実した知見を提供する。収集したデータは幅広い形で無料公開し、誰もがより簡単にアクセスできるようにする」と語った。

ABSは2026年国勢調査のデータを3段階で公開する予定で、大部分の項目は2027年6月に公表される。雇用関連など一部の項目は2027年10月に、その後、職場から自宅までの距離といった残りのデータは2028年初頭に公開される見通しだ。

ソース:news.com.au – 2026 Census to include questions about gender and sexual orientation

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