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豪州で都市離れ加速、地方移動が過去最多

【ACT7日】   オーストラリアでは前例のない規模で都市からの人口流出が進んでおり、多くの人々が大都市を離れて地方や沿岸地域へ移住している。その中で、ある州が最大の移住先として浮上している。

シドニーとメルボルンの住民が、都市の高層ビル生活から地方の海沿いや静かなコミュニティへと移ることで、国内の人口分布が大きく変化している。

オーストラリア統計局によると、2024〜25年度には約3万3000人がシドニーを離れ、メルボルンからも8500人が転出した。住宅価格の手頃さやライフスタイル、広い住環境への魅力が、人々の居住地選択を見直させている。

地域間移動指数によると、最も多くの流入を受けているのはQLD州で、特にサンシャインコーストが都市脱出組にとって人気の移住先となっている。

その他の人気移住先には、グレーター・ジーロング、フレーザーコースト、レイク・マッコーリー、ムーラブールなどが挙げられる。

地域オーストラリア研究所のCEOであるリズ・リッチー氏は、この動きは単なる都市から地方への移動にとどまらないと指摘する。「都市住民は依然として人気エリアを選ぶ傾向がある一方で、地方間の移動では別の地域を選ぶ動きも見られる」と述べた。また、「QLD州は依然として人気だが、手頃な住宅を求めてサンシャインコーストよりさらに外側へ移動するケースも増えている」としている。

さらに、ブリスベンやパースの住民が地方へ移住する動きも拡大しており、この傾向は加速しているという。シドニーとメルボルンは依然として地方人口増加の主な供給源であり、それぞれ純流出の54%と38%を占めている。「都市からの転出の多くはシドニーとメルボルンだが、他の州都でも流出が見られる。住宅の手頃さや雇用機会を求めての移動と考えられるが、地方移住への関心自体は衰えていない」とリッチー氏は述べた。

都市から地方への移動は依然として高水準で、パンデミック以降では2番目に多い水準となっている。コモンウェルス・バンク・オブ・オーストラリアの幹部であるカイリー・アレン氏は、この傾向は今後も続くとの見方を示した。「地域成長は従来の人気エリアにとどまらず広がっている」とし、「地方間の移動の増加やフレーザーコーストのような地域への関心の高まりは、人々が長期的な視点で居住地や働き方を選んでいることを示している」と述べた。この変化は地域に新たな機会をもたらす一方で、住宅やインフラ整備に関する計画の重要性も高めているという。

一方で人口流出が続く中でも、シドニーとメルボルンは海外からの移住者によって成長を維持しており、それぞれ7万8000人、8万1000人の純流入を記録している。ブリスベンは海外からの移住で3万4000人、国内移動で1万1000人増加し、パースも海外から3万7000人、国内から8000人の流入を受け入れている。

ソース:news.com.au – Record numbers of Australians leave Sydney and Melbourne for coastal and regional communities

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