【ACT12日】 オーストラリアは、イラン戦争によって引き起こされた供給不足を受け、新たな肥料供給源の確保に奔走している。
アンソニー・アルバニージー政権は、供給ショックへの対応として、東南アジア諸国と肥料在庫の確保に向けた協議を進めている。イランによるドローンやミサイル攻撃の影響で、ホルムズ海峡の航行が危険な状態となり、世界の肥料供給の約30%が数週間にわたり滞る事態となっている。これにより「食料安全保障の時限爆弾」との警告も出ている。オーストラリアは、最も一般的に使用される窒素肥料である尿素の約60%を中東から輸入している。
ジュリー・コリンズ農業相は、供給不足を補うため、近隣諸国との協議を進めていると明らかにした。同氏は「現在、播種(はしゅ)初期に必要な肥料は国内および輸送中の分で確保されている」と述べたうえで、「問題は長期的な供給であり、状況の不確実性が高く、いつまで続くか分からない」と語った。政府は複数の国と協議しているが、特にインドネシアやマレーシアとの話し合いが進められているという。
この発言は、アルバニージー首相が来週マレーシアを訪問するのを前に出されたものだ。マレーシア政府は、自国の需要を優先する方針を示しており、オーストラリアへの燃料供給の継続について保証を求める見通しだ。
一方、国際救助委員会(IRC)は先週、燃料と肥料の不足が既存の戦争による食料危機をさらに悪化させ、新たな危機を招く可能性があると警告した。同団体のCEOであるデイヴィッド・ミリバンド氏は、「イランでの戦争は、人道的危機の拡大、世界経済への衝撃、そしてすでに限界に近いシステムへの負荷という三重の危機を引き起こしている」と述べた。さらに「ウクライナ危機が短期間で飢餓を記録的水準に押し上げたが、現在の状況はそれ以上に深刻化する恐れがある」とし、「世界的な食料危機を防ぐための時間は急速に失われつつある」と警鐘を鳴らした。
コリンズ農業相は、「この戦争の影響は長引く可能性がある」としつつも、「オーストラリアは他国に比べて食料安全保障の面では恵まれている。オーストラリアは消費量以上の食料を生産しているが、供給網の重要な部分には依然として課題がある」とし、「政府として農家支援に全力を尽くしている」と強調した。
ソース:news.com.au – Australia looks to Southeast Asia for fertiliser amid supply crunch