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ダニが原因のアレルギー増加 押さずに凍らせて

【ACT3日】   ダニによって引き起こされるアレルギーにより死亡した16歳のジェレミー・ウェブさんのケースを受け、科学者らは同様の症例が増加していると警告している。

ジェレミーさんは2022年6月、友人たちとのキャンプ中に牛肉ソーセージを食べた後、呼吸困難に陥り死亡した。後に、このケースはダニによるアレルギーが原因と特定された初の事例とされている。

家族によると、赤身肉を食べた後に体調を崩したのはこれが初めてではなかったが、その原因がダニによるものとは知らなかったという。5歳のときにNSW州セントラルコーストへ移住して以降、屋外で過ごす時間が多く、キャンプや自転車に乗る中で頻繁にダニに刺されていた。母ミファンウィ・ウェブさんは「体調に影響があるのではと感じていたが、命に関わるとは思わなかった」と語った。

このダニ由来の疾患は「哺乳類肉アレルギー(MMA)」、一般に「アルファガル症候群」と呼ばれ、牛肉や豚肉などの赤身肉、乳製品、ゼラチンに対してアレルギー反応を引き起こす。症状は通常、摂取後2〜10時間で現れ、じんましん、顔の腫れ、腹痛、嘔吐などが起きる。重症の場合は呼吸困難やアナフィラキシーを引き起こす。ジェレミーさんは10歳のとき、ステーキを食べた後に初めて体調不良を訴えた。

その後、家族は赤身肉や豚肉を避けるようになったが、ぜんそくのような症状は続いた。まぶたの腫れや強い倦怠感で学校を休むこともあったという。過去に2度、アナフィラキシー症状で入院したが、医師はぜんそくが原因と判断し、帰宅させていた。父ジョナサンさんは、当時医師たちがこのアレルギーを認識していなかったと指摘した。

キャンプ当日、ジェレミーさんはソーセージとマシュマロを食べた後、数時間して体調不良と呼吸困難を訴え嘔吐。友人たちは救急隊が到着するまで心肺蘇生を行った。「彼らは本当に勇敢だった。救急隊が来るまで息子の命をつないでくれた」と父親は語った。ジェレミーさんはゴスフォード病院に搬送されたが、その後死亡。当初の死因はぜんそくとされ、両親は大きな衝撃を受けた。

しかし2024年2月の検視で、哺乳類肉アレルギーによるアナフィラキシー反応がぜんそく発作を引き起こしたことが死因と判明した。免疫学者シェリル・ヴァン・ヌーネン氏は、保存されていた血液検体の分析により、死後にこのアレルギーを診断した。同氏は、このケースが初めて特定された死亡例である一方、「同様の原因で亡くなった人は他にもいる可能性が高い」と指摘。「ぜんそくと分類されている死亡の中に、実際は食物アレルギーが原因のものがある」と述べた。

また、CSIROの研究者アレックス・ゴフトン氏によると、このアレルギーの患者数は2020年以降で約22%増加し、現在は5000人以上が影響を受けているという。増加の背景には、東海岸の湿潤な気候やラニーニャ現象によるダニの増加があるとされる。

専門家は、ダニに刺された場合は圧迫せず冷却スプレーで安全に除去するよう呼びかけている。「最も重要なのは、安全かつ迅速にダニを取り除くこと。“押さずに凍らせる”が基本だ」と述べた。

ソース:news.com.au – Worrying tick-induced allergy on the rise after death of 16yo Jeremy Webb

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