その他

グレートバリアリーフ、危機リスト入り回避も厳しい警告

【QLD4日】   国連の世界遺産委員会は、オーストラリアを代表する自然資産の一つを守るため、さらなる対策が必要だと警告した。

象徴的なグレートバリアリーフは今回も「危機にさらされている世界遺産」への指定を回避したが、国連は一層の保護努力が必要だとしている。サンゴ礁の生態系が深刻な課題に直面する中、連邦政府およびQLD州政府はいずれも今回の判断を歓迎した。

この観光名所は長年、気候変動や汚染された流出水の影響を受けており、度重なる白化現象がユネスコ世界遺産としての地位を脅かしている。直近では2024年と2025年に大規模な白化が発生し、国連はサンゴ被覆の減少に対し「最大級の懸念」を示した。「サンゴ礁の回復力は依然として見られるものの、こうした事象に耐え回復する能力はますます損なわれている」と委員会は指摘した。

この暫定判断は、数週間後に開催される世界遺産委員会で正式に検討される予定。今回、危機リスト入りは免れたものの、オーストラリアは2028年までにリーフの健康状態について新たな報告書を提出する必要がある。

グレートバリアリーフは年間200万人以上が訪れ、約90億ドルの観光収入を生み出し、約7万7000人の雇用を支えていることから、歴代の政府はリスト入り回避に向けて働きかけを続けてきた。1981年に世界遺産登録されたが、気候変動や水質汚染の脅威が続けば、その地位を失う可能性もある。

主な懸念の一つは、流域での土地開発による影響で、アルバニージー政権は昨年、環境保護・生物多様性保全法の改正の一環として、リーフ流域に流れ込む水路から50m以内の土地開発に対し、連邦レベルでの審査を義務付けた。連邦政府と州政府はいずれも、今回の危機リスト回避は自らの取り組みの成果だと強調している。

マレー・ワット環境相は声明で、「今回の判断は、オーストラリアがリーフ保護のために行ってきた努力が認められたものだ」と述べた。「今後も取り組みを強化し、強固なパートナーシップと世界トップレベルの管理体制を活かして、グレートバリアリーフの回復力を支えていく」としている。

一方、QLD州政府も、将来世代のための保護に引き続き注力するとし、3億3050万豪ドル規模の予算投入により、水質改善や流域での実践的な対策、「リーフ2050水質改善戦略」の推進を進めていると説明。アンドリュー・パウエル環境・観光相も、「今回の判断は州の取り組みの進展を評価したものだ」と述べ、「地域社会や雇用を支えるリーフを守るため、実効性のある対策に引き続き投資していく」と強調した。

ソース:news.com.au – Great Barrier Reef avoids UN ‘in danger’ list but receives stark warning

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら