【NSW22日】 シドニーで、国際留学生の男が観光客向けの税還付制度を悪用し、約500万豪ドル(約5億円)以上を不正に得たとして起訴された。
28歳の男は、22日にダウニング・センター地方裁判所に出廷予定で、オーストラリア連邦警察(AFP)主導の捜査により、不正な還付請求や短期間の海外渡航、大量の現金入金といった行動パターンが明らかになったとされる。
捜査は今年2月、オーストラリア国境警備隊(ABF)が、高額な還付請求や頻繁な短距離国際移動、不自然な現金の分割入金、高価商品の移動を伴う組織的な不正の可能性を察知したことをきっかけに始まった。観光客還付制度(Tourist Refund Scheme)では、300豪ドル以上の商品について、国外へ持ち出す場合に限りGST(消費税)の還付を受けることができる。
しかし警察は、この男がシドニー空港を通じて高級腕時計に関連する虚偽の還付申請を繰り返し、総額500万豪ドル以上を不正に請求したと主張している。さらに、男は中国・成都天府国際空港へ20回以上渡航し、その多くで滞在時間が24時間未満だったとされる。また、2025年2月から2026年5月の間に、合計110万豪ドル以上の現金をオーストラリア国内の銀行口座に入金し、その大半がシドニー中心部のATMで行われていたという。
捜査当局は、銀行書類の改ざんや、制度の対象外となる商品の還付申請も行っていたとみている。5月20日にはシドニー中心部で家宅捜索が行われ、約27万豪ドルの現金、電子機器、紙幣計数機、約17万豪ドル相当のリシャール・ミルの腕時計、パテック・フィリップの腕時計3本、ヴァンクリーフの時計1本、偽造高級時計2本、多数の領収書などが押収された。
男は「不正に利益を得ようとした罪」1件で起訴され、5月21日から拘束されている。有罪となれば最大10年の禁錮刑が科される可能性がある。AFPのピーター・フォガティ警視は、「税制度の悪用は国民全体に損害を与える」と指摘した。「こうした不正で得られた資金は、さらなる犯罪の資金源となる」とし、「すべての取引は追跡可能であり、捜査対象となる」と警告した。
またABFのポール・バーフット警視も、「不審な渡航パターンや金融取引は、詐欺や貿易を利用した資金洗浄の兆候となり得る」と述べ、監視体制の強化を強調した。
ソース:news.com.au – Sydney international student charged over alleged $5m Tourist Refund Scheme fraud