【ACT3日】 観測史上最も暖かい冬となった影響で、オーストラリア各地のスキー場が例年より早く営業を終了するなど、今シーズンは雪不足に悩まされる厳しいシーズンとなった。今年は気温が平年より高く、雨が多かったことから、高地でも十分な積雪が形成されなかった。
気象局の上級気象予報士ディーン・ナラモア氏によると、タスマン海に高気圧が居座る日が多く、東風や北風によって暖かい空気がオーストラリア南東部へ流れ込んだという。通常、積雪は冬の間に増え続け、8月から9月初旬にかけてピークを迎える。しかし今年は、各地のスキー場で雪がほとんど残っていない状況となっている。
スノーボードインフルエンサーのラニ・シレガーさんが1日に撮影した動画では、スレドボのゲレンデには雪がまばらに残るだけとなっていた。シレガーさんは「スレドボは今、何とか持ちこたえている状態だ。今年のオーストラリアの冬は自然が本当に厳しかった」とコメントした。
気象局のデータによると、NSW州の高地カブラマラでは、この冬の平均気温が約4度となり、観測史上最高を記録した。VIC州のマウント・ブラーでも平均気温は1.9度と過去最高となった。積雪量は標高の低い地域で過去最低、高地でも過去20年で最も少ない水準となった。
標高の低いスキー場であるマウント・セルウィンとマウント・ボーボーは8月下旬までに営業を終了。マウント・セルウィンは「期待していたより少し早い終了となった」と説明している。マウント・ホッサムも今週末で営業を終える予定だ。
暖冬は高地だけではなく、シドニーとメルボルンでも観測史上最も暖かい冬となり、キャンベラでも冬として過去最高気温を記録した。オーストラリア全体では、今冬は観測史上3番目に暖かい冬となった。
ナラモア氏は、今後も積雪量の減少傾向は続くとの見方を示した。「降雪量や積雪量、積雪の深さは、今後数十年、さらに今世紀を通じて徐々に減少していく可能性がある」と述べた。特に標高の低いマウント・ボーボーやレイク・マウンテン、マウント・ブラーなどは、高地にあるペリッシャー、マウント・ホッサム、スレドボよりも早く影響を受けると予測している。
一方、スノー・リゾーツ・オーストラリアの最高経営責任者(CEO)、ジョシュ・エリオット氏は、人工降雪技術の進歩によって対応は可能との見方を示した。同氏は、「35年以上にわたり人工降雪はオーストラリアのスキー場に欠かせない技術となっている」と述べ、最新の全天候型人工降雪システムでは、気温が20度でも雪を作ることが可能だと説明した。
ソース:news.com.au – ‘Holding on for dear life’: Ski resorts close after shocker Australian snow season