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パリ暴動続く。移民の多い地区で騒ぎ悪化

[パリ/フランス-5日]先月27日、警察に追われて変電所に逃げ込み2人の移民系若者が感電死した事件をきっかけに発生したパリ校外の大規模暴動は、発生から9日たっても過激化する一方で、これまでに900台近い車が焼かれ、約250名の逮捕者を出している。

パリ北部のアフリカ系移民が多く住んでいる地域で特に激しい暴動が行われており、何百人もの機動隊が鎮圧にあたっているが、地下駐車場で車数十台が放火され住民数百人が避難したり、繊維工場倉庫2棟と車のショールームにも火が放たれるなど騒ぎは拡大する一方。若者達は放火後すぐに逃亡するため、機動隊との直接衝突は少なくなっている。
暴動は組織的に行われていると見られ、複数のブログで他都市での暴動の参加の呼びかけ後、トゥールーズ、ニース、リール、レンヌなど各地で小規模な暴動が発生。
ドミニク首相とサルコジ内相は4日に緊急会議を開催。その後、サルコジ内相はパリ西部警察指令センターを突然訪れ、とにかく若者達を逮捕するよう促したため、さらに逮捕者が増えた模様。

2007年の大統領選出馬を目指すサルコジ内相は、犯罪多発地区の一層を公約。リベラシオン紙は今回の暴動の原因を「貧困、失業率増加、警察の取り締まり強化とそれらに対する怒り、”サルコジ嫌い”が組み合わさったもの」だと報じた。

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