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新しい禁煙薬に、精神的副作用の疑い

   【シドニー21日AAP】オーストラリア国内で来年1月から「チャムピックス」として販売予定の禁煙薬が、自殺思考や不安定な行動を引き起こす原因となっている可能性が指摘されたことから、米国食品医薬品局(FDA)は同薬の副作用に関して調査を行っている。

   FDAは、米国で「チャンティックス」として販売される同薬の製造元ファイザー社から提出された副作用の報告書を調査しており、予備的な報告書の中で、同薬を服用し始めてから数日から数週間以内に、「落ち込む、自殺を考える、情緒不安、不安定な行動を取る」などの症状が服用者にあらわれていることが明らかとなっている。しかし、FDAとファイザー社の双方は、同薬がこれらの副作用の原因かどうか確定するにはまだ早すぎると述べている。

   米国ファイザー社は同薬の表示に、服用者の間で、落ち込み、イライラ、行動の変化、自殺思考、自殺などが見られたことを新たに追加記載することを発表している。オーストラリアのファイザー社は、この米国での動きが国内での同薬販売開始にどのような影響を与えるかまだ明らかになっていないと語っている。

   チャムピックスは、たばこをおいしくないと思わせると同時に、脳内のニコチンに反応するのと同じレセプターを刺激することによってニコチンへの欲求を抑えることを可能とした初めての禁煙薬。

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