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カカドゥ国立公園で、ウラン鉱山の汚染被害

 【ダーウィン13日AAP】世界遺産に登録されているNT準州のカカドゥ国立公園内に、ウラン鉱山から汚染水が流れ込んでいると環境保護活動家らが指摘している。

 科学者アラン・ヒューズ氏は13日、レンジャー鉱山のウラン尾鉱から毎日10万リットルの汚染水が、カカドゥ国立公園下の岩裂に流れ込んでいることを上院委員会に報告している。ヒューズ氏は連邦政府から任命され、ウラン鉱山が環境に与える影響を監視していた。レンジャー鉱山はダーウィンから東へ約260キロに位置し、1981年からウラン採掘が行われており、ERA(エナジー・リソーシズ・オーストラリア)社に所有されている。

 オーストラリア環境保護基金の活動家、デーブ・スウィーニー氏は、ERA社のウラン採掘の影響に対する独立査察を要求している。スウィーニー氏は「レンジャー鉱山は老朽化が進んでおり、環境管理面で深刻な問題が生じている」、「レンジャー鉱山は、検査において総合的に不合格となっており、連邦政府による措置が必要だ」、「ウラン尾鉱とは、採掘行程で生じた細かい残留物であり、原鉱のおよそ80%の放射能を含む。これらは、人や動植物に長期的な危害を及ぼす」と述べている。

 ERA社は昨年末、レンジャー鉱山周辺で新たに4万トンもの二酸化ウランを発見した可能性があると発表している。レンジャー鉱山では、すでに世界のウランの11%を産出している。

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