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飲酒暴力死事件2件 同じ裁判所で審問

【シドニー14日AAP】   飲酒による暴力事件が多発し社会問題となっている中、先頃発生した2件の飲酒暴力死事件に関して、いずれの件もシドニーの裁判所で起訴内容が朗読された。

14日、シドニー市内のセントラル地方裁判所では、ダニエル・クリスティーさん殺人事件とルシオ・ロドリゲス(34)さん殺人事件について、被告人なしで起訴内容が朗読された。いずれの事件の被告も3月4日に同裁判所に出廷する。

クリスティーさん(18)は、昨年の大晦日の日、シドニー市内キングスクロスで、友人らと歩いていたところ、ショーン・マックニール被告(25)に殴られた。脳死状態となったクリスティーさんは、今月11日、生命維持装置のスイッチが切られ死亡した。この事件では、一緒にいたクリスティーさんの兄もけがを負った。

一方、ロドリゲスさんは昨年11月、シドニー市内のバーの外でニコラス・ランバディティス被告(33)に殴られ、搬送先の病院で、やはり生命維持装置のスイッチが落とされ死亡した。

最近、特にシドニー周辺ではアルコール絡みの暴力から死に至るケースが相次いでいる。記憶に新しいのは2012年7月、キングスクロスでトーマス・ケリーさん(享年18)がケイラン・ロバリッジ受刑囚(懲役4年)に殴られ、死亡した。

ケリーさんの父親は13日、13万2000人の署名をNSW州政府に提出し法改正を求めた。またクリスティーさんの遺族は、これまで、飲酒による暴力を「King Hit」と一般的に呼んでいたものを「Coward’s Punch」(弱虫のパンチ)と言い換えようと呼びかけた。(King HitのKingは、強度を意味するほか、“王様”など権力の強さを意味するため)

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