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キャンプ料金値上げに反対署名活動 NSW州

【NSW3日】   NSW州政府は、国立公園のキャンプ場の使用料金を6段階に分けて引き上げる提案をした。家の賃貸より高くなるケースもあるとして、反対する電子署名が開始された。

同州の国立公園・野生生物サービス(NPWS)は、キャンプ場の宿泊料金をサービスや施設の有無、繁忙期・閑散期などに分けた異なる料金システムを提案した。予約後の無断キャンセルを防ぎ、より公平なキャンプ制度を目指すが、一晩97ドルまたは週679ドルに上るキャンプ場も出る。

“アウトバック・マイク“として知られる映画製作者のマイケル・アトキンソンさんは、電子署名「NSW州の国立公園で誰もがキャンプできるように(Keep camping affordable for all Australians in NSW National Parks)」を開始した。アトキンソンさんは州北部沿岸部バンジャラング国立公園内のウッディ・ヘッド・キャンプ場で、「すぐ近くで車庫付きの寝室3つの家が週600ドルで借りられる。国立公園の小さな芝生で寝るより100ドル近く安い」と話した。同キャンプ場には89のキャンプサイトがあり、キャビンの収益を除いても週5万5,000ドルになる。

2023年から2024年にかけて、NSW州内の国立公園にある365のキャンプ場でおよそ180万人が宿泊した。パンデミック前は人気の高いキャンプ場のみで予約システムが使われ、州内の国立公園にあるキャンプ場のおよそ7割が無料だったが、新型コロナウィルスの感染管理目的で予約システムが導入された。6ドルの低い予約料金を受けて、数か月前に予約は埋まっても実際に訪れないケースも多い。

アトキンソンさんは「予約後の無断キャンセル防止は理解できるが、低所得者はキャンプできなくなり、若者をキャンプから遠ざける」「低木を取り除いて芝生スペースを増やし、キャンプサイト数を増やした方がいい」と話した。

アトキンソンさんが始めた電子署名にすでに7600人以上が支持を示した。国民党の支持も受けており、NSW州外の居住者も州環境大臣に直接連絡している。

州野党のアンダーソン影の観光相は「州内で最も貴重な自然資産が、生活コスト危機の中で有料の壁になる」と述べた。

国民党のスコット・バレット議員も「国立公園で家族と過ごしたのを思い出す。費用を理由に他の家族が体験できないのは非常に残念だ」と話した。

ソース:news.com.au – Man starts petition after proposal to jack up campsite rates in one Aussie state

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