【QLD20日】 格安航空エア・アジアグループ傘下のインドネシア・エアアジアは今週、バリ・デンパサールとケアンズを結ぶ直行便を来月から運休すると発表した。これにより、影響を受けた多くの利用者から、連邦政府に対し航空業界の消費者保護を強化するよう求める声が高まっている。
インドネシア・エアアジアは、運休について「ネットワーク最適化への取り組み」だとして、メールやSNSで利用客に説明した。ただ、この発表が行われるわずか1週間前まで、同路線の片道運賃は800ドルと、過去数か月の間に他の乗客が支払った運賃の少なくとも3倍の価格で販売されていた。
SNSには多くの不満や苦情が投稿されており、再予約や返金手続きに苦労している旅行者が続出している。エアリービーチに住むケリーさんは、11月にバリ行くために予約していたが、「電子メールで通知が届いた以外は、返金もされていなければ説明もない」と述べた。
休止となる路線は1年前に開設されたばかりで、QLD州北端地域の観光業者から歓迎されていた。同社は6月からアデレード―バリ間の直行便を開設している。
インドネシア・エアアジアのアブドゥラフマンCEOは運休について、需要動向と路線の業績について綿密な分析を行った結果だとした上で、「持続可能で需要の高い路線に注力するための決定」と説明した。
グリフィス大学観光研究所のワストネージ氏は、急な路線廃止は格安航空会社のビジネスモデルを反映していると指摘。「採算が取れないと判断すれば、非常に迅速に容赦なく路線を打ち切る傾向がある」と述べ、オーストラリアではキャンセル時に自動的な補償がないため、利用者が保険をかけていない場合、深刻な不利益を被ることがあると警告した。
ソース:abc.net.au-Budget airline AirAsia cuts popular tourist route to Bali leaving travellers stranded