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ノースシドニー市議会、公園の商業利用に新料金制度

【NSW2日】   シドニー中心部のハーバーブリッジ北側に広がるノースシドニー市議会は、公共公園の商業利用に対して新たに料金を徴収する方針を決定した。対象はプロのドッグウォーカーやフィットネストレーナー、学校活動、さらには結婚式など幅広く、市民生活や地域イベントにも影響が及ぶ見通しだ。

市議会は先月開かれた会合で、8対2の賛成多数によりこの方針を承認した。議会に提出された報告書によると、住民からは「フィットネスグループによるスペースの独占」「ロープを木や公共設備に結びつけた運動」「大音量の音楽」「遊歩道や階段の占有」「戦没者慰霊碑の不適切な使用」「駐車場の封鎖」など、公共空間の利用をめぐる苦情が寄せられていたという。

また、結婚式や商業目的のピクニックといったイベント利用も近年増加傾向にあり、結果として限られた公園が私有化されるとの懸念が強まっていた。こうした背景を受け、市議会は「公共の利益を優先し、緑地の持続可能な管理を行う」として料金制度の導入を決めた。

新しい方針では、21人以上が参加するイベントや商業事業者、学校による運営目的での利用に料金を課す。また、公園内でのテントやジャンピングキャッスル、拡声器、紙吹雪や生米、造花の花びら、カラー粉末、ドローンの使用は禁止される。一方で、「ホーリー・フェスティバル(Holi Festival)」など公共性の高いイベントは対象外となる。

ノースシドニー市長ゾーイ・ベイカー氏は今回の決定について直接のコメントを控えているが、市民からの意見公募を経て最終承認が行われる予定。なお、モスマン、ウィロビー、レーンコーブなどシドニー近郊の自治体では既に同様の制度が導入されており、都市部の公園利用をめぐるルール整備の流れが一層広がっている。

ソース:news.com.au – North Sydney Council endorses fee structure for commercial use of parks

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