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NSW州沖でキハダマグロが大漁!

【NSW19日】   釣り愛好家たちは、今年のキハダマグロの回遊を「大混乱」と表現しており、魚の量や大きさ、さらに釣ろうと集まる人の数が前例のない規模だと語っている。サウスコーストUlladullaの漁師トレント・ホール氏は、先週友人と出航し、周囲の40隻の遊漁船とともに50〜60キロ級のキハダマグロを釣ったと話す。「水面には50キロ級の魚がいて、鳥やクジラ、イルカもいて、本当に興奮する光景だ。」とホール氏は語った。

キハダマグロは太平洋とインド洋の熱帯水域で繁殖し、その後、オーストラリア東岸を流れる暖流に乗って南下し、餌の小魚を追いながら移動する。釣り作家で教育者のスティーブ・スターリング氏は、「この50年間で見た中で最も驚異的なキハダマグロの回遊だ。沿岸からほんの数百メートルの場所でも魚が釣れている。」と述べる。

スターリング氏によると、今年のキハダは色彩が例年より熱帯的で、太平洋からの「大群」が南下してきたことを示しているという。また、ピークシーズンが近年変化しており、9月にこれほどの数が北から南まで広範囲に分布しているのは異例だと指摘する。ただし、釣り人は安全に釣る準備が必要だとも警告する。「通常のフラットヘッド用の仕掛けでは釣れない。1時間近くファイトする覚悟が必要だ。」

Tuna Australiaのデビッド・エリスCEOは、今回の「非常に豊漁」シーズンを適切な漁業管理の成果と説明する。「オーストラリアの漁業管理は国際的な漁獲資源を持続可能に維持することに重点を置いている。総漁獲量を設定することで、魚が長期的に繁殖し、個体数が維持される。」今年の東部マグロ漁業の漁獲制限はオーストラリア漁業管理局によって2400トンに設定されている。

エリス氏は、適切な管理と国際協力により、クロマグロなどの個体数が回復傾向にあると述べる。違法漁業規制の強化により、クロマグロは2021年に国際自然保護連合から「絶滅危惧種」から「準絶滅危惧種」に格下げされた。しかし、気候変動が漁業に与える影響は依然として不確実で研究が続いている。「熱帯からより多くのマグロが南下しているのか、それを今研究している。」

商業的には魚の量は非常に豊富で、キャリアを通して見た中でも多いとエリス氏は話す。大型のキハダマグロが沿岸で見られる理由は不明だが、「良いことだ」と述べるにとどまった。

ソース:ABC News – Warm currents bring tens of thousands of giant yellowfin tuna to NSW South Coast

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