一般

カンタス、キャンベラ・ミルデューラ・ホバートの拠点閉鎖で批判

【VIC1日】   カンタス航空がキャンベラ、ミルデューラ、ホバートの拠点を閉鎖すると発表し、労働組合やキャサリン・キング運輸相から強い批判を受けている。

カンタスリンクは、来年4月にTAS州ホバート、ACTキャンベラ、VIC州ミルデューラにあるパイロットおよび客室乗務員の拠点を閉鎖すると正式に認めた。今回の変更は約70人のパイロットと客室乗務員に影響する見通しだ。カンタスリンクのレイチェル・ヤンゴヤン最高経営責任者は、3拠点の閉鎖によって「顧客により信頼性の高いサービスを提供できる」と説明している。

キング運輸相は「航空会社は地域社会に単に就航するだけでなく、強固な地域のパートナーであり、信頼できる雇用主であるべきだ」と強調し、カンタスに対して「提案を再考する」よう求めた。さらに「雇用削減やサービス縮小を行わないことを約束すべきだ」と訴えた。

カンタスは影響を受ける従業員について「ホバート、キャンベラ、ミルデューラに住み続けながら主要拠点で勤務できるよう、包括的な支援パッケージを提供する」としている。支援内容には、通勤のためのフライトや宿泊費のサポートが含まれる。この決定について、独立系議員アンドリュー・ウィルキー氏は「多くの従業員が家族を伴い善意でホバートに移住し、配偶者が現地で働き、家を建て、子どもたちが学校に通っている。今回の決定はそうした人々に深刻な打撃を与える」と非難。運輸労組(TWU)も強く反発しており、「すでにパースやケアンズの拠点閉鎖によってパイロットの5人に1人が影響を受けた。キャンベラではさらなる欠航を招き、乗客サービスの低下につながる恐れがある」と警告している。

なお、今回の拠点閉鎖はキャンベラ、ホバート、ミルデューラへのフライト自体には影響しないという。カンタスは2020年に1,800人以上の地上職を違法に解雇・外部委託した件で、昨年8月に9,000万豪ドルの制裁を受けており、今回の決定に対する批判の声はいっそう強まっている。

ソース:news.com.au – ‘Profits over people’: Qantas slammed after shutting bases in Canberra, Mildura and Hobart

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら