【ACT18日】 新たな調査で、スポーツやアウトドア活動への参加費が高騰し、数百万世帯のオーストラリア人家族がこれらを「もう手の届かないもの」と感じている実態が明らかになった。調査では、7.6万人が夏のスポーツや遊びがもはや贅沢品となり、「遊びの貧困(play poverty)」に陥っていると回答した。
この調査を実施したのは、未使用品や売れ残り商品を必要とする家庭や学校へ提供するデジタル寄付プラットフォーム、Good360 Australia。同団体によると、生活費の高騰により、子どもや家族が屋外活動ではなく室内で過ごす時間が増えていることを懸念する人が3分の1を超えたという。
Good360の政府・フィランソロピー部門責任者のスーザン・ウォリス氏は、「スポーツや遊びに必要な道具すら買えない人が7人に1人に達しているのは胸が痛む現実だ」と語った。同団体には全国の学校や慈善団体からこれまでにない規模の支援要請が寄せられており、2025年だけでもすでに82万9000点以上の遊び関連用品を提供しているという。これにはスポーツ用品だけでなく、絵画道具や本、おもちゃなど、創造性を育み心のゆとりをもたらす品々も含まれている。
歌手でチャリティ団体のDoin it for Rural Aussie Kids創設者のジェイソン・オーウェン氏も、困難を抱える農村地域の現状を語った。彼は小さな町で育ち、1つの家庭が苦しむと地域全体が影響を受け、地元企業まで経営難に陥る状況を見てきたという。同氏の団体はGood360と協力し、地方の子どもたちへクリスマスプレゼントや玩具を届けており、物価高で同じ金額でも購入できる量が劇的に減っている現実を嘆いた。
オーウェン氏は2019年から活動を開始し、これまで6000人以上の子どもを支援。訪問先の学校では、子どもたちがクリスマス当日に自宅で開封するため、配られたプレゼントをその場で開けないこともあるという。
Good360は、今年の厳しいホリデーシーズンに向け、困難を抱える家庭へ少しでも喜びを届けたいとしている。ウォリス氏は、「すべてのオーストラリア人がホリデーシーズンの尊厳と幸福を得るべき」と述べ、企業に協力を呼びかけた。
ソース:news.com.au – ‘Heartbreaking’ new research shows millions of Aussie families can’t afford to participate in recreational activities