【VIC2日】 VIC州のABCオフィスでアスベストに曝露した可能性があるとして、3名が死亡したことが上院のエスティメイツ審議で明らかになった。
ABCのヒュー・マークス社長は、2日の公聴会に先立つ質問通告への回答の中で、3名の死亡を確認した。彼はこの状況を「恐ろしい事態」と表現した。「アスベストは明らかに、私たち全員に影響を及ぼすものであり、現在に至るまで多くの家庭、オフィス、建物、施設で存在し続けている」と述べた。
公聴会では、ABC側は死亡事例を把握していたものの、それが施設と「直接的に関連しているかどうか」は分かっていないと説明した。VIC州内の2つの施設(エルスタンウィックとブロードキャストハウス)での曝露期間は、「1950年代から80年代半ば〜後期」であり、ABCがアスベスト管理を開始した時期と重なるという。
自由党のサラ・ヘンダーソン上院議員は、この事態について「非常に悲惨」と述べた。ジーロング出身でもある彼女は、自身がかつてエルスタンウィックのABCで働いていたことを明らかにし、個人的な関わりがあると述べた。また、死亡者数の回答が二転三転したことに対してABCを批判した。当初2名と回答した直後に3名へと訂正されたためだ。「最も信頼されている放送局だと自称するABCから、これほど基本的な事実が誤って提供されるとは理解しがたい」とヘンダーソン議員は述べた。
ABCの最高財務責任者のメラニー・クライン氏は、3名はいずれもメルボルン内側地域にあるエルスタンウィックのオフィスに関連していると確認した。しかし、アスベスト関連の疾病を抱える人が何名いるかについては把握できていないとした。
「この問題を軽視するつもりは全くないが、誰がどの程度当該施設でアスベストに曝露したかを正確に把握する方法はなく、その曝露によって健康被害が生じているかどうかも分からない」と説明した。公聴会では、アスベスト登録簿がABCのイントラネット上で職員が閲覧できる状態にあることも明らかになった。
亡くなった3名の遺族には「保険制度を通じて金銭的補償」が行われたという。
ソース:news.com.au – Three people dead after potential asbestos exposure at ABC offices