【ACT23日】 7月1日から始まる大幅な年金積立制度(スーパーアニュエーション)の変更について、オーストラリアの多くの企業と労働者が把握していないことが分かり、準備を促す声が上がっている。
7月1日以降、企業は一部の雇用主が行っている四半期ごとの支払いではなく、給与支払日ごとにスーパーアニュエーションを支払うことが義務付けられる。人事プラットフォーム「エンプロイメント・ヒーロー」の調査によると、オーストラリアの従業員の80%、企業の58%がこの変更を認識していない。
同社のスーパーアニュエーション部門ゼネラルマネージャー、ロブ・ダン氏は「ペイデー・スーパーは、ここ数十年で働くオーストラリア人にとって最も前向きな改革の一つだ」と述べた。「拠出がより頻繁になることで透明性が高まり、口座の行方不明が減り、最終的には何百万人もの人々の老後資金がより健全なものになる」
一方でダン氏は、制度開始まで4か月余りとなる中、企業側に十分な情報が行き渡っていないと指摘した。「残り4か月強しかないにもかかわらず、約6割の雇用主がこの変更をまだ知らないのが課題だ。企業は期限までに準備を整えるため、より明確な指針と賢いツールを必要としている。適切な給与・決済システムは、法令順守を助けるだけでなく、権利内容の透明性を求める従業員を引き付け、維持するうえでも有利になる」
同社はオーストラリア企業500社以上と労働者1000人超を対象に調査を実施した。調査によると、企業の70%が現在も四半期ごとにスーパーを支払っており、新会計年度から約450万人の労働者がより頻繁に支払いを受けることになる。
同社の試算では、中小企業は新ルール順守のため平均12万4000豪ドルの追加運転資金が必要となる。また4分の1の企業が順守できる自信がないと回答し、約40%の中小企業は新要件への対応をクレジットや追加融資に頼る見込みだという。
一方で、労働者が自ら積極的にスーパー口座を確認すれば、退職時に最大15万6000豪ドル多く受け取れる可能性があると同社は試算している。これは未払い分の回収ではなく、口座の統合や手数料削減による効果だという。
研究者らは「ペイデー・スーパーは、加入者の関心を高める前向きな変化をもたらす可能性がある」としている。「改革実施後は、より頻繁で可視化された拠出により精査が進み、従業員が毎回の給与日にスーパーを確認する割合が33%増加すると予測される」
この「ペイデー・スーパー」は昨年末に法制化されたもので、オーストラリア国税庁は前会計年度の未払いスーパー総額を52億豪ドルと推計している。スーパー・メンバーズ・カウンシルは、この52億豪ドルの不足により、平均的な個人は年間1730豪ドルを失い、退職時には3万豪ドル少なくなると指摘。特に女性、若年層、低所得労働者に不均衡な影響が出ているという。
制度を推進するジム・チャーマーズ財務相は、平均的な25歳の労働者の場合、90日ごとではなく2週間ごとにスーパーが支払われれば、退職時の積立額は6000豪ドル増えると述べている。
ソース:news.com.au – Payday super rules start July 1, 58% of small businesses unaware