【QLD11日】 ゴールドコーストで、バスの窓越しにイラン人選手が見せた手のジェスチャーが話題となり、その意味を理解しておくべきだという呼びかけが広がっている。
問題のジェスチャーは、ゴールドコーストでイラン女子サッカーチームの選手がチームバスに乗っていた際に確認されたものだ。日曜日の夜、オーストラリアの抗議者グループがバスに近づいたときに見られたという。その後、チームの5人の選手にはオーストラリア政府から人道ビザが与えられた。
トニー・バーク内務相は、同様の申し出はチームの残りの選手にも引き続き提示されていると述べている。女子選手たちは女子アジアカップの期間中、強い意思を示す行動を続けていた。先週、韓国戦の前にはイラン国歌を歌うことを拒否していた。その後のオーストラリア戦やフィリピン戦では、国歌を歌っているように見え、敬礼も行った。
しかし、多くのオーストラリア人の不安を呼んだのは、バスの中から1人の選手が見せた特定の手のサインだった。祖国イランに戻った場合、彼女たちがどのような状況に直面するのかを心配する声が高まっている。ある女性の抗議者は「選手の1人が“助けて”のサインを出している明確な動画がある。命が危険にさらされている」と語った。別の抗議者も「その“助けて”のサインが最も懸念される点だ」と話している。
このジェスチャーは、手のひらを前に向け、親指を折り込んでから他の指で覆う形で行う。これは「国際的なヘルプサイン(助けを求める合図)」として知られ、女性が家庭内暴力などの被害を静かに伝えるために使われることが多い。しかし、命を救う可能性もあるこのサインは、まだ十分に広く知られているわけではない。
家庭内暴力の被害者支援団体「フレンズ・ウィズ・ディグニティ」のマヌエラ・ウィットフォード氏は、このサインは国内のすべての人が今すぐ覚えるべきものだと語る。彼女は「女性は常に自由に声を上げられるわけではない。このサインは、世界に気づいてほしい、理解してほしいと願う多くの人の助けを求める声を意味している」と述べた。
2020年には、ビデオ通話中の女性がこのサインを送る動画が拡散し、大きな認知が広がったが、その後は関心が薄れているという。この「助けのサイン(Signal for Help)」キャンペーンは、同年4月にカナダ女性財団がコロナ禍のロックダウン中に被害者の「命綱」として始めたものだった。
ウィットフォード氏は「オーストラリアのすべての女性がこのサインの意味を知り、声を失った人や沈黙を強いられている人のために連帯すべきだ」と話した。さらに「世界中の女性がいつでもどこでも安全であり、自分らしく生きる自由を持つべきだ。男性にもこのサインを理解し、必要なときには女性を支える存在として行動してほしい」と呼びかけた。
統計機関のOur Watchによると、オーストラリアでは15歳以降、女性の5人に2人が何らかの暴力を経験している。また平均して9日に1人の女性が、現在または元パートナーによって殺害されていると報告されている。
一方イランでは女性への暴力はさらに深刻であり、ウィットフォード氏は女性が「自分らしく生きることさえ許されない」状況を「野蛮だ」と批判した。彼女は「誰かが助けてくれるだろうと思ってしまい、結果的に誰も行動しないことが多い。周囲に人が多いほど責任が分散してしまう」と説明した。そして「助けを求めるサインを見ても『自分の問題ではない』と思って無視することは、人間性や思いやりの欠如を示している」と指摘した。
もし女性がこのサインを出しているのを見た場合、人々がすべきことは一つだという。「それを自分の問題として受け止め、行動することだ」と彼女は強調する。「私たちはもう傍観者であってはならない。見過ごす基準は、そのまま受け入れる基準になる。本当の変化を望むなら、私たち一人一人が関わり、協力して実現しなければならない。行動しなければ変化は起きない。何もしないということは、人の存在や声を認めないことを受け入れるのと同じだ」と語った。
ソース:news.com.au – Iranian athlete’s secret signal we all need to remember