【NT12日】 より高温で速く燃え、頻繁に火災を引き起こす外来の草が「オーストラリアの砂漠の性質そのものを変えている」として、先住民の指導者らが政府に早急な対策を求めている。
アフリカやアジアの一部を原産とする外来植物「バッフェルグラス」を「国家的重要雑草(Weed of National Significance)」に指定するかどうかについて、連邦政府は今月中に判断を下す予定だ。指定されれば、より厳しい管理や対策が行われる可能性がある。
外来種対策団体の先住民アンバサダーで、ウィラジュリ族のリチャード・スウェイン氏は、バッフェルグラスはオーストラリアの乾燥地帯で「最も被害の大きい種の一つ」だと指摘する。「バッフェルグラスは私たちの砂漠の性質を変えている」とスウェインは語る。「開けた土地を密集した燃料のような状態に変え、火災が起きればこれまでの環境では経験したことのないほど高温で、速く、頻繁に燃える。その火災は単に通り過ぎるだけではない。何世紀もこの土地に立ち続けてきた砂漠オークやムルガの木を破壊してしまう」
この草は先住民の間では「チャンピ・クラ(悪い草)」や「マム・チャンピ(悪魔の草)」とも呼ばれ、急速に広がり、水路を覆い尽くしてしまう。スウェイン氏は、この問題は雑草として指定されているNT準州だけの問題ではないと警告する。中央オーストラリアでは現在、バッフェルグラスが数百kmにわたって広がっている。さらにWA州、SA州、NSW州、QLD州にも拡大しており、在来種を脅かしている。
スウェイン氏を含む先住民の代表や環境保護活動家は12日にキャンベラを訪れ、デイビッド・ポコックとサラ・ハンソン=ヤング上院議員とともに、政府に対してこの草の指定を求める予定だ。代表団は政府に対し、バッフェルグラスを国家的重要雑草に指定すること、さらに国家法のもとで単独の「主要脅威プロセス(Key Threatening Process)」として認定すること、そして全国的な対策調整役の設置と行動計画の策定を求めている。
1999年以降、侵略性や拡散の可能性、環境・社会・経済への影響などを基準に、これまで32種類の植物が国家的重要雑草に指定されている。指定されると、連邦政府、州政府、準州政府の間で対策の連携が強化され、研究や資金投入、規制措置などが優先的に進められることになる。
イースタン・アレルンテ族の伝統的土地所有者カミーユ・ドブソン氏は、遠隔地のコミュニティは地域評議会に安全確保を頼っていると説明する。しかし「多くの場合、作業員は消防の訓練を受けておらず、必要な機材も十分にない」と指摘した。さらに「アボリジニのレンジャーがバッフェルグラス対策の解決策として挙げられることが多いが、資金は不安定で削減の危機にもさらされている。地域のレンジャープログラムは人手も資金も不足しており、彼らだけで自分たちが作り出したわけではない問題を背負うことはできない」と訴えた。
ソース:news.com.au – Feral grass ‘changing the nature’ of Australia’s deserts, traditional owners warn