【ACT28日】 オーストラリアで現金利用の選択肢を守るため、全国でATMから現金を引き出すよう呼びかける草の根運動「キャッシュ・アウト・デー」が行われ、多くの人々の参加が見込まれている。
4月28日は全国的な「キャッシュ・アウト・デー」とされ、国民に対し最寄りのATMや銀行支店で現金を引き出すよう呼びかけが行われている。この運動は、連邦政府や銀行に対し圧力をかけ、現金利用の維持を促すことを目的としている。この取り組みは全州・準州で広く支持を集めており、国内で現金という選択肢を維持する重要な機会と位置付けられている。
運動を主導する「キャッシュ・ウェルカム」の創設者で金融ジャーナリストのジェイソン・ブライス氏は、「数年前のキャッシュ・アウト・デーは大きな成功を収め、政府による現金維持方針の発表につながった」と述べた。また、「消費者が地域で自分のお金にアクセスする権利があることを銀行に示す、簡単な方法だ」と説明している。
通常、オーストラリアでは1日に約90万〜100万人がATMを利用して現金を引き出しているが、今回のキャンペーンではその倍の180万人規模を目標としている。参加方法はシンプルで、ATMや銀行、またはEFTPOS対応店舗で20豪ドル程度を引き出すだけでよいとされる。ブライス氏は「タッチ決済の利便性は否定しないが、支払い方法の選択肢は維持されるべきであり、誰もが時折は現金を使う必要がある」と強調した。
近年、現金へのアクセスは減少しているものの、実際の利用は再び増加傾向にある。オーストラリア準備銀行の調査によると、2025年には取引の約15%が現金で行われており、2023年から2ポイント上昇した。対面での取引に限ると、その割合は約5件に1件に近づいている。また、約半数の国民が週に1回以上現金を利用しており、特に高齢者や低所得世帯でその傾向が強いことが分かった。
一方で、現金利用が増える中、同銀行は現金へのアクセス低下が国民の約3分の1に深刻な影響を及ぼす可能性があると警告している。調査では「現金の入手が困難になったり、店舗で現金が使えなくなった場合、約3分の1のオーストラリア人が不便や困難に直面する」と指摘。
さらに、多くの人が予期せぬ支払いや電子決済が使えない場合に備えて現金を持ち歩いていることも明らかになった。特に現金に依存している人々は、「現金が使いにくくなれば深刻な問題に直面する」と回答している。
ソース:news.com.au – Aussies urged to withdraw cash from ATMs in massive grassroots Cash Out Day protest