【ACT6日】 アンソニー・アルバニージー首相は、州・準州首脳との国家内閣会議を受け、オーストラリアの燃料安全保障を強化するための総額100億豪ドル規模のパッケージを発表した。このうち一部は、国内にオーストラリア所有の燃料備蓄施設を新設するために充てられる。
アルバニージー首相は、「今回の措置は、現在の危機だけでなく将来にわたり、エネルギー主権を守ることへの信頼を高めることを目的としている」と述べた。計画では、約10億リットルを備蓄可能な施設を整備。75億豪ドルは燃料や肥料の供給支援(融資、出資、保証、保険など)に、32億豪ドルは国内燃料備蓄の構築に投じられる。
また、最低備蓄義務(MSO)を引き上げ、重要燃料の備蓄日数を50日分まで増やす方針も示された。この措置はもともと野党が提案していたもので、60日分までの引き上げを求めていた。クリス・ボーエンエネルギー相は、「大きな変化だが、良い方向だ」と評価し、ディーゼル燃料とジェット燃料の備蓄をそれぞれ50日分確保するのが適切な水準だと説明した。
さらに政府は、新たな製油能力の拡張に向けた実現可能性調査に1000万豪ドルを投資する方針も発表。州・準州政府と共同で進める。アルバニージー首相は、「すでに少なくとも1件の有力な提案があり、将来的な精製能力の拡充に向けた検討が進む」と述べた。ボーエン氏によると、オーストラリアは今年最多となる92隻分の燃料輸送を受け入れており、「イランへの爆撃が始まった時点よりも現在の方が燃料在庫は多い」と説明した。
一方、NRMAのピーター・コーリー氏は、「過去2か月の国際情勢により、燃料安全保障の重要性が改めて認識された」とし、「今回の措置は将来への備えにつながる」と評価した。
しかし、気候評議会のCEO、アマンダ・マッケンジー氏は、「100億豪ドルでわずか2週間分の燃料というのは非合理的だ」と批判。「中東の石油に依存し続けるのではなく、電気自動車など自国でコントロール可能なエネルギーへの投資が必要だ」と訴えた。
ソース:news.com.au – Albanese unveils fuel security package after national cabinet meeting