【ACT9日】 オーストラリアで現代奴隷制の被害者が司法制度から十分な支援を受けられていない実態が明らかになった。オーストラリア反奴隷制委員会向けに作成された新たな報告書によると、過去20年間に3,000件以上の現代奴隷制や人身売買に関する通報がオーストラリア連邦警察(AFP)へ寄せられた一方、有罪判決に至ったのはわずか41件で、通報全体の約1%にとどまっている。
現代奴隷制には、人身売買、奴隷労働、強制労働、債務による拘束、強制結婚などが含まれる。報告書では、多くの被害者が捜査や裁判の過程で十分な支援を受けられず、事件が起訴や有罪判決につながらないケースが大半であると指摘した。
また、捜査当局や検察が被害者の証言に過度に依存しており、資金の流れやデジタル証拠の追跡が十分でないとの声も上がっている。被害者側には、国外退去への不安や精神的トラウマ、制度への理解不足などが通報の障壁となっているという。
専門家らは、実際の被害件数は把握されている数字を大きく上回る可能性が高いとみており、被害者支援や法執行機関の対応強化を求めている。オーストラリア政府は近年、現代奴隷制法の見直しを進めているが、被害者が適切に救済される仕組みづくりが今後の課題となりそうだ。
ソース:abc.net.au – Modern slavery victims let down by justice system, with 1pc of reports resulting in convictions