【VIC10日】 ガザ戦争について舞台上で発言した後に公演をキャンセルされたクラシックピアニストが、厳しい判決を受けた。
メルボルンでの公演中にガザ戦争に関する発言を行い、その後の出演が取り消されたクラシックピアニスト、ジェイソン・ロイド・ギラム氏は、メルボルン交響楽団(MSO)を相手取り起こした裁判で敗訴した。ギラム氏は2024年8月11日のメルボルン公演で、ガザで殺害されたジャーナリストについて言及したことを理由に不当な差別を受けたとして、MSOを提訴していた。
公演中、ギラム氏はコナー・D・ネットの楽曲「Witness」を演奏し、紛争で100人以上のパレスチナ人ジャーナリストが殺害されたと述べた。当時、彼は「ジャーナリストの殺害は国際法上の戦争犯罪であり、戦争犯罪の記録や発信を世界に届かなくするために行われている」と発言していた。
この発言の後、MSOは8月15日に予定されていた追加公演をキャンセルし、来場者に対してギラム氏の発言について謝罪した。その数日後、MSOは「舞台上での身体的または口頭での発言を行わないこと」を条件に8月15日の公演の再実施を提案したが、双方は合意に至らなかった。
連邦裁判所のグレーム・ヒル判事は金曜日の判決で、ギラム氏の発言に含まれる政治的内容は、公演中止の「実質的かつ決定的な理由」ではなかったと認定した。代わりに、MSOの判断は、組織に対する「予想される不利益な影響」に対応するためだったと認められた。
またヒル判事は、MSOにはガザ戦争のいずれの側も支持しない方針があり、クラシック音楽界には主催者の承認なしに社会的・政治的問題について発言しないという「慣例」があると指摘した。「仮にギラム氏がイスラエル支持の政治的見解を表明した場合でも、あるいは同様の影響を及ぼす別の話題について発言した場合でも、MSOは同様の対応を取っていたと認める」と判事は述べた。「これらの結論により、ギラム氏の請求は棄却される」
メルボルン交響楽団は声明でこの判決を歓迎し、「ギラム氏は発言前にMSOの許可を得るべきだった」との立場を改めて示した。
ソース:news.com.au – Classical pianist Jayson Gillham loses case against Melbourne Symphony Orchestra over Israel comments