【NSW12日】 シドニーで最も多文化な地域の市長らが、店舗の看板に英語表記を義務付けるストラスフィールド市議会の方針に原則として支持を示した。一方で、そのルールを自治体が実際に執行できるのかについては疑問を呈している。
ストラスフィールド市議会は先月下旬の定例会で、地域内の事業者に対し、店舗の看板に英語を表示することを義務付ける動議を可決した。ストラスフィールド市は、住民の70%以上が家庭で英語以外の言語を話す、オーストラリアでも有数の多文化地域として知られている。
その後、リバプール市とフェアフィールド市の市長は、この方針の趣旨には賛成するとしながらも、このような規制を推進することが地方自治体の役割なのかについては疑問を示した。この動議は自由党のエスター・キム市議が提出したもので、「店舗の看板や広告に英語以外の言語を使用する場合は、英語も分かりやすく目立つ形で表示しなければならない」と定めている。フェアフィールド市のフランク・カーボーン市長は、この考え方自体は「悪いアイデアではない」としながらも、地方自治体には実際に取り締まる権限や体制がないと述べた。
「地域で商売をするのであれば、当然さまざまな背景を持つお客様に来てもらいたいはず。しかし、現実としてオーストラリアの共通言語は英語だ」とカーボーン市長は語った。さらに、「私たちもこうした方向性は望ましいと考えている。移民にはこの国で生活を築き、社会に貢献し、オーストラリア文化の一員になってほしい。その文化の一部には英語を話すことも含まれる」と述べた。
一方で同市長は、「企業には本来の仕事に集中してもらいたい」とも語り、看板の変更に伴う費用負担が事業者にとって大きな問題になり得ることも認めた。「事業者に余計な出費を強いたくはない。しかし、130以上のコミュニティが暮らすフェアフィールドのような多文化地域では、一つのコミュニティだけを対象に商売をしていては機会を逃してしまうことを、多くの事業者は理解しているはずだ」と話した。リバプール市のネッド・マヌーン市長は、このような議論が起きている背景には、NSW州政府による法制度の不明確さがあるとの考えを示した。
一方、この動議にはストラスフィールド市長のベンジャミン・ツァイ氏と労働党のローリー・ノズワージー市議は反対票を投じた。ノズワージー市議は12日、「これまで住民からこの問題について相談を受けたことは一度もなく、英語話者として不便を感じたこともない」と語った。また、「会議後に地域の商店街を歩いて確認したが、私が見る限り、多くの看板はすでに英語でも表示されている」と説明した。さらに、「存在しない問題を探しているようにしか思えない。住民から苦情もなく、この話は突然持ち上がった印象です。この動議の狙いがよく分からない」と述べた。
オーストラリア内務省は、英語について「オーストラリア社会を結びつける重要な共通要素」であるとしている。
ソース:news.com.au – Mayors weigh in on Strathfield Council decision to enforce English signage on local businesses