生活

豪でホームレス支援を求める女性が急増

【ACT20日】   オーストラリアで、家庭内暴力(DV)や精神的な問題を抱えながらホームレス支援を求める女性や少女が急増していることが、新たな報告書で明らかになった。支援団体は、こうした女性たちが抜け出せない「負の連鎖(ドゥームループ)」に陥っていると警鐘を鳴らしている。

ホームレス支援団体「ホームレスネス・オーストラリア」は、連邦議会で予定されているホームレス対策に関する協議を前に、この分析結果を議員らへ提出する。報告によると、2024~25年には、家庭内・家族間暴力と精神的な問題の両方を抱えながらホームレス支援を求めた女性と少女は約3万人に達し、わずか2年間で6%増加した。そのうち約1万2,000人、つまり5人に2人は支援終了時点でもホームレス状態のままで、この人数は2年間で14%増加した。さらに、その約8割が45歳未満だった。

ホームレスネス・オーストラリアの最高経営責任者(CEO)、ケイト・コルビン氏は、今回の調査結果はオーストラリアのホームレス問題の「現代の姿」を示していると指摘する。「多くの人が思い描くホームレス像とは異なる。深刻な状況にあるのは、暴力から逃れてきた若い女性たちだ。安全な住まいも継続的な支援もなければ、この状況から抜け出すことはできない」

同氏は、多くの女性が「路上で暴力にさらされるか、自宅で暴力に耐えるか」という過酷な選択を迫られていると語った。「住む場所と引き換えに性的な関係を求める男性の申し出を、『それでもまだましな選択肢』だと考えざるを得ない女性もいる。この国で誰もそんな選択を強いられるべきではない」

報告では、精神的な問題を抱えながらホームレス支援を受けている人の約3分の2が女性で、その約半数は25~44歳だった。オーストラリア緑の党のラリッサ・ウォーターズ党首は、「住宅問題は女性の安全の問題でもある」と訴えた。「暴力から逃れようとする女性にとって、手頃な価格で住める家があるかどうかは、安全を確保できるか、それとも危険な家庭へ戻るしかないかを左右する」

同党は今月初め、DV被害女性向けの公営住宅不足を解消するため、40億豪ドルの追加予算を政府に求めている。また、危機的な住宅支援、家族・家庭内暴力支援、精神保健サービスを十分に整備し、相互に連携させる必要があると主張した。

ホームレスネス・オーストラリアも、住宅、精神保健、家庭内暴力対策を切り離さず、一体的な政策として進めるよう政府に求めている。現在、連邦政府では新たな国家精神保健・自殺予防協定と、女性への暴力対策に関する新たな行動計画の策定が進められている。

2024~25年のオーストラリア保健福祉研究所(AIHW)の報告によると、家庭内暴力の被害を受けた女性と子どもは、専門のホームレス支援サービスを利用する最大のグループであり、年間10万人以上が支援を求めている。一方で、一時的な宿泊施設を必要とする約1万2,000人の女性と子どもは受け入れ先が見つからず、緊急宿泊施設を退所する時点でも約6割の被害者が安定した住居を確保できていない。

こうした状況を受け、アルバニージー政権は昨年、緊急住宅や一時住宅、若者向け住宅の整備に1億豪ドルを投じる方針を発表している。

ソース:news.com.au – Thousands of Aussie women trapped in ‘doom loop’ as grim new report reveals extent of homelessness crisis

この記事をシェアする

その他のオーストラリアニュース記事はこちら