【ACT4日】 州・準州の保健相は、逼迫する公立医療制度に「大きな負担」をかけているとして、高齢者ケア施設の不足による病床逼迫問題への対応を連邦政府に求める。
州・準州の保健相は4日に開かれる保健相会議で、連邦保健相のマーク・バトラー氏に対し、高齢者ケアによる病床逼迫(ベッドブロック)の問題について「早急な」対応を求める方針だ。現在、オーストラリア全土で3600人以上の患者が州立病院に入院したままとなっている。
病床逼迫とは、患者が退院可能と判断されているにもかかわらず、連邦政府が資金を拠出する高齢者ケア施設やNDIS(全国障害保険制度)の受け入れ先が見つからないため、病院のベッドを占有し続ける状態を指す。州・準州の保健相は、退院可能な患者が自宅で生活できるよう支援する在宅支援パッケージを増やすよう、バトラー保健相に求める予定だ。
連邦政府は5月の予算で、新たに5000床の高齢者ケア施設を整備するため17億豪ドルを計上しているが、NSW州のライアン・パーク保健相は、整備には「かなりの時間がかかる」と警告している。パーク氏は声明で、「病床逼迫は加速しており、もはや持続可能な水準を大きく超えていることを懸念している」と述べた。
QLD州のティム・ニコルズ保健相は、「支援を必要とする患者は、混雑し騒がしい病院ではなく、適切な環境で必要なケアを受けるべきだ」と述べた。SA州のブレア・ボイヤー保健相は、高齢者ケア施設への入所待ち患者数が州内最大級の都市部病院1施設分に匹敵すると指摘した。
高齢者ケア施設への入所待ちで病院に取り残されている患者は、2025年半ばの2700人から、2026年半ばには3600人超へと増加した。州別では、QLD州が1272人で最多となり、NSW州1027人、SA州476人、WA州423人、VIC州302人、TAS州78人、ACT80人と続いた。
病床逼迫は、すでに負担の大きい公立病院にさらなる圧力をかけており、州政府は病院は「高齢者ケア施設の代替ではない」と強調している。NDISの申請は承認まで約56日、高齢者ケアの通常申請によるアセスメントには最長11か月かかる。
NSW州では、退院の遅れによる負担を軽減する方法を探るため、生産性・公平性委員会が6か月間の調査を実施している。調査では、4月時点で約1000人が連邦政府による高齢者ケア施設への入所待ちのため病院に留まっていたことによる費用や影響を検証する。
また、今年初めの保健相会議での合意を受け、患者の退院後支援を改善するため、連邦政府とNSW州政府が共同で病院退院対策タスクフォースを率いる予定となっている。
ソース:news.com.au – Bed block to be raised by states and territories at Health Ministers’ Meeting