政治

豪首相、デジタル・デューティ・オブ・ケア法案を発表

【ACT8日】   「世界的な転換点」が巨大テック企業に訪れようとしている。アンソニー・アルバニージー首相は、政府が長らく準備を進めてきた「デジタル・デューティ・オブ・ケア(デジタル上の注意義務)」の法案を発表した。

8日に法案の草案を発表した記者会見で、アルバニージー首相は、政府の「マイ・フィード、マイ・ウェイ(My Feed, My Way)」構想を通じて、アルゴリズムへの対応を進めると述べた。この法案は、オンラインで人々が目にするコンテンツを決定するアルゴリズム(表示内容を決める仕組み)について、利用者自身がより大きなコントロールを持てるようにすることを目的としている。

現在のアルゴリズムは、利用者をより長く閲覧させるため、感情的・政治的に刺激の強いコンテンツを優先的に表示することが多く、過激化の専門家は、これが人々を極端な思想へと導いていると警告している。「16歳以上の利用者が、自分のフィードに何を表示するかについて、本当の意味で継続的な選択権を持てるよう、ソーシャルメディア企業に利用者向けの管理機能の提供を義務付ける」とアルバニージー首相は述べた。「私たちには、テクノロジーに社会を形作られるのではなく、テクノロジーをより良い方向へ導く機会がある。今回の改革はそのためのものだ」

改革案では、ソーシャルメディア企業に対し、新規・既存を問わずすべての利用者へ「デフォルトのフィードを選択する通知」を表示することを義務付ける。利用者は、アルゴリズムによるパーソナライズされたおすすめコンテンツをデフォルト表示にするか、自ら「オプトイン(利用する)」を選択できる一方、アルゴリズムによるおすすめを「オプトアウト(利用しない)」して、自分がフォローしている友人やクリエイターの投稿だけを見ることも選べる。

「もし延々とスクロールし続けたいなら、それは本人の自由だ」とアルバニージー首相は述べた。「しかし、変更を望む人には、その選択肢を提供する」首相は、この改革が政府による情報統制ではないとの見方を強く否定した。「これは政府に権限を与えるものではない。国民に権限を戻すものだ。デジタル・デューティ・オブ・ケアを通じて、オンライン上の選択権をオーストラリア国民の手に戻す」と語った。

改革では、摂食障害を助長するコンテンツやポルノを含む有害コンテンツから子どもを保護することをプラットフォームに義務付ける。また、電子安全委員会に対し、いわゆる「ヌーディファイ・アプリ(衣服を脱がせたような偽画像を生成するアプリ)」への削除命令を出す権限を与え、子どもへのサイバーいじめや成人へのオンライン虐待への対応手続きを簡素化する。違反企業への罰金は最大1億豪ドルに引き上げられる。

アニカ・ウェルズ通信相は、「テック企業は今後も迅速に事業を進められるが、もはや好き勝手に問題を引き起こすことはできなくなる」と述べた。「巨大テック企業には世界的な転換点が訪れようとしている。企業は自社の製品や機能が引き起こす被害について責任を負うことになる」

今回の制度が「アルゴリズムをオプトイン方式にするのか、それともオプトアウト方式なのか」と問われたウェルズ氏は、企業は利用者自身にフィードを選ばせる必要があると説明した。「実際には、プラットフォームが『デフォルトのメインフィードはどちらにしますか。アルゴリズムによるおすすめですか、それともフォロー中の投稿ですか』と利用者へ選択肢を提示することになる」と述べた。「そして利用者は、何度でも自由に設定を変更できる」

無所属のアレグラ・スペンダー議員は8日、国民にSNSフィードを選ぶ権利を与えることと、表現の自由への懸念は「混同されている」と述べた。「選択肢を増やすことが、どうして表現の自由を侵害したり検閲になったりするのか、私は理解できない。最初はシンプルなフィードを標準にして、その後で利用者がアルゴリズムを利用するかどうか選べるようにすれば、SNS企業はその選択肢を魅力的なものにしようと努力するだろう。ただし、アルゴリズムを使わない選択肢も十分に使いやすいものでなければならない」

スペンダー氏は、利用者にアルゴリズムの管理権を与えることは「すべての問題を解決するわけではないが、出発点になる」と述べた。また、「その日の政府が何を表示するか決めることになるのでは」と問われると、「非常に慎重に考えている。法案を詳しく確認する必要がある」と答えた。

さらに、「オーストラリア国民の意見が封じられてはならない」と強調した。「表現の自由については非常に慎重であるべきだ。しかし一方で、私の選挙区では、ユダヤ人コミュニティなどを標的にした憎悪を含む過激な思想を広めるコンテンツが広がっているという現実もある」と述べた。スペンダー氏は以前、偽情報対策法案にも反対し、「非常に重要で繊細な線引きが必要だ」と述べていた。

また、利用者がアルゴリズムを利用するかどうかを自ら選ぶ「オプトイン方式」の方が、「オプトアウト方式」より望ましいとの考えを示した。その後、無所属のダイ・リー議員も、情報の真偽を判断するのは個人の責任だとしつつ、アルゴリズムを利用するかどうか選択できる仕組みを支持した。

デジタル・デューティ・オブ・ケア法案には、企業に対するリスク評価の義務化や、サービス設計段階から子どもの安全を最優先にすることを求める規定も盛り込まれる見通しで、義務違反には数千万ドル規模の罰金が科される可能性がある。ウェルズ通信相は7日、「私はオーストラリア国民が現在よりも自分のフィードを自由に選べるようになることを望んでいる。そして巨大テック企業には、その選択を尊重してもらいたい」と述べた。

ソース:news.com.au – Anthony Albanese has announced digital duty of care draft amid freedom of speech fears

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