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メルボルンから極寒のセルビアに国外追放された男性

キャンベラ24日-メルボルンの男性が20041月、オーストラリア連邦政府により、36年間暮らしたオーストラリアから、一度も足を踏み入れたことのないセルビアに国外追放された。ロバート・ジョ-ビッチさんはフランスで生まれ、19682歳のときにセルビア生まれの両親、兄妹と共に渡豪。
しかし昨年、ヘロインを手に入れるために、度重なる住居侵入および窃盗罪で服役した後、人格上の理由で国外追放された。ジョ-ビッチさんは、メルボルンへの帰国を試みようと、ベルグラード(セルビアの首都)のオーストラリア大使館の外で、この2日間凍えるような寒い夜に耐え忍んだ。

この状況を受け、大使館の外務課スポークスマンは、ジョ-ビッチさんは3日間の宿泊先を提供され、現地のオーストラリア大使館は同男性の健康診断と薬の手配を行った、と語った。「大使館は地方福祉団体に支援を求めるなど、ジョ-ビッチさんの救済を試みているが、オーストラリア市民権も永住権も所有していないジョ-ビッチさんには、オーストラリア政府から支援を受ける資格がない。」と同スポークスマンは語った。

また、セルビア在住のジョービッチさんの父親に連絡をとったものの、今のところ父親には息子を救済する意志はみられないという。ジョ-ビッチさんの妹スザンナさんは、ジョ-ビッチさんは精神的、身体的問題を抱えており、いつまで一人で耐えられるかは分からないと語り、連邦政府にジョ-ビッチさんの帰国を許可するよう要求した。

移民局は23日夜、ABCに対し、ジョ-ビッチさんには犯罪歴があり、フィリップ・ラドック前移民局長は移民法のもと、同男性のビザを無効にする判断を下したと声明文を発表。その結果、ジョービッチさんは永久的にオーストラリアへの入国を禁止されることになった。

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