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空港での爆発物探知の救世主、「サイバーノーズ」

[シドニー12日]空港での爆発物やバイオハザード等の探知を強化するため、400万ドルの予算をかけてcybernose(電子嗅覚器)が開発される。

現在、空港での爆発物、薬物、密輸品の摘発には探知犬とスキャナーが使用されていが、CSIRO(豪州連邦科学産業機構)、オーストラリア国立大学、モナッシュ大学の合同研究で、犬もしくは昆虫の優れた嗅覚を利用したサイバーノーズが開発されている。Trowell(トロウェル)博士によれば、開発には5年ほど必要だが、複数の薬物を嗅ぎ分けるようプログラムされ、荷物受け取りコンベヤーなどでも使用可能だという。技術的には動物もくしは昆虫から嗅覚受容体たんぱく質を取り出し、それらは研究室で移し替すという複雑なもの。刺激を探知した受容タンパク質は瞬時に形を変えるという
またCSIROは現在、電子嗅覚技術をブドウのアロマや熟度を計測するなどワイン業界での応用にも取り組んでいる。実験には非常に高感度の分子探知組織を持つ微小な線虫を使用。2013年までにオーストラリア全土のワイナリーへの導入を目指す。さらに研究者達はサイバーノーズを食品業界など幅広い分野で活用することも視野にいれてられている。
Julie Bishop(ジュリー・ビショップ)教育・科学・訓練大臣は今後7年間の研究費の一部として305万ドルを援助することを発表した。

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