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肉食巨大ネズミの異常発生がタスマニア州の世界遺産を脅かす

ホバート20日ータスマニアの南西1500キロに浮かぶ、世界遺産・マッコーリー島では、絶滅危惧に瀕する動物達が10万匹以上に異常繁殖したウサギと小型・中型ネズミに脅かされている。

ウサギが草を食べ尽くすために地滑りが発生し、ペンギンの群生地とアホウドリの繁殖地は破壊されており、ネズミの急増がそれに拍車をかけている。今回、絶滅危惧種のトリスタンアホウドリの減少に関する調査が行われ、巨大肉食ネズミがアホウドリのひなを食べる赤外線監視ビデオ映像が、害獣の異常繁殖するMacquarie(マッコーリー)島の現状を伝える切り札として、20日に公開された。

Tasmanian Conservation Trust (TCT:タスマニア保護連盟) のスポークスマンAlistair Graham (アリスター・グレアム)氏は、南大西洋のイギリス領Gough(ゴフ)島のネズミが通常の3倍の大きさに成長し、補食動物になった例を挙げ、Macquarie(マッコーリー)島での出来事に懸念を示した。

島はタスマニア州の一部に属するが、世界遺産エリアは連邦政府の管轄となっており、害獣駆除にかかる費用1650万ドルをどちらが負担するかが大きな議論となっている。連邦政府は費用を半分持つことを提案したが、タスマニア州政府は、連邦政府にはかなりの予算過剰金があるとし、負担を拒否している。

グレアム氏は、州政府にも大きな保護責任があるのにも関わらず、連邦政府の100%負担を望むのは政治的に望ましくなく、この問題が国際的環境災害になる前に、州政府は島を連邦政府に譲るべきだ述べた。

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