政治

ハワード元首相「要求があったならば、総選挙前に自ら首相の座を退いていた」

 【シドニー16日AAP】昨年の総選挙で敗れて政界を引退したハワード元首相が、最新のインタービューの中で、もし選挙前に閣僚から首相辞任を要求されていれば、自らそうしていただろうと語っている。

 ハワード元首相やその他要人のインタビュー内容は、ジェラルド・ヘンダーソン氏のエッセーとしてシドニー・インスティチュート誌8月号に掲載されており、16日付のモーニング・ヘラルド紙にその一部が掲載された。このインタビューの中で、ハワード元首相は、もし当時の閣僚から首相辞任を要求されていれば、そうするつもりであったが、自由党の一致意見として明確な辞任の要請はなかったと語っている。

 一方、自由党戦略担当のアンドリュー・ロブ議員によれば、当時財務大臣だったコステロ氏に首相の座を譲るようにとハワード元首相に説得を試みたという。しかし、ハワード元首相は自分のほうがコステロ氏よりも選挙で勝てる望みが高いと返答したという。また、ハワード元首相は、自ら辞任すれば「臆病者」として歴史に名が残ることを懸念していた。

 多くの自由党議員も、総選挙前にハワード氏が首相の座から退くべきと考えていたとのことで、昨年9月のAPECサミット開催中には閣僚らが会議を開き、ハワード元首相の退陣で意見がまとまっていたという。しかし、閣僚らは辞任の最終判断はハワード氏本人に委ねるという決定をしていたとのこと。

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