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永住権のために妻と離婚?移民相が介入

【パース28日AAP】   オーストラリアでの永住を希望するWA州在住のフィリピン人の医師が、永住権の取得には末期患者の妻との離婚を迫られている件について、ボーウェン移民・市民権相は28日、同医師が離婚することなく妻とともに永住できるように働きかける決定をしたことを認めた。

シーザー・ソフォカド氏とその家族は、2008年に永住権を申請した。しかし、移民・市民権省は2010年になるまで、その申請の処理を開始しなかった。その間に同氏の妻・メアリーさんが末期の乳がんと診断されたため、病気の場合は申請が却下されることになると知らされた。また、同氏と2人の娘が永住権を取得する唯一の方法は妻との離婚だと聞かされたが、それはメアリーさんがオーストラリアを出国しなければならないことを意味していた。

しかし、ボーウェン移民相の広報官は28日、同相が移民法の下で介入と権力行使を通じて、医師の家族全員にビザを与えるように働きかけることを認めた。

この知らせを受けたソフォカド氏は、安堵と喜びの念を表しながらも、「私たち家族に起こったことが、決して他の人たちに起こらないことを願い、祈ります。なぜなら、妻の闘病と向き合うだけでも大変な苦痛、苦悩、苦労、犠牲が必要なことを想像いただければ分かってもらえるでしょう」と述べた。

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