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山火事が及ぼす健康被害 医師「ひどい」

【シドニー4日AAP】  NSW州で発生している山火事の影響で大気汚染が深刻化し、健康に及ぼす影響は“ひどい”と一般開業医(GP)が警鐘を鳴らしている。州内では100か所以上で火災が発生しており、大気汚染は週末まで続く見通しだ。

 

シドニー北西部のGPキム・ルー医師は、今回の大気汚染はこれまでで最長の期間で、最大の範囲にわたるとしており、鼻やのどの不調を訴える患者が急増していると説明。自動車や石炭火力発電所からの汚染と火災による汚染が混ざり合い、毒性を高めていると懸念を示した。また、煙の粒子は除去できないためマスクの着用は効果がないとされている。

 

オーストラリア環境のための医師会に所属するルー医師は、国内の医療制度は高温の気候や大気汚染など、気候変動による健康被害への対応が遅れているとし指摘。今回のような山火事による健康被害が今後は普通になる可能性が十分あるとして「医療業界は、対応を遅らせたツケに直面することになるだろう」と話した。

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